値上げラッシュで家計に大打撃 6500品目以上が値上げ、駆け込み需要が増加

今年最大の値上げが迫っています。原油高や円安の影響で、10月は今年最大となる6500を超える食品が値上げされます。東京都内の店舗でも買い物客の駆け込み需要が始まっています。

間もなく10月を迎えます。読書の秋、スポーツの秋などさまざまある中で、やはり楽しみなのは「食欲の秋」です。しかし、今年は多くの家庭が頭を悩ませることになりそうです。都内にあるスーパーでは、10月から多くの商品が値上げされるといいます。たつみチェーン豊洲店の村松義康店長は「当店で取り扱っている商品のうち、調味料や缶詰など約450品目が10月から値上げされる。10%程度、210円の品が230円などに上がる」と話します。値上げを前に、買い物客は「調味料は頻繁に使うので値上がりするとちょっと困る」「みんなが困っているので致し方ない」などと話していました。

帝国データバンクによりますと、原材料の高騰や原油高、さらに急速な円安の進行を受け、今年は多くの食品が値上げされています。特に10月はその対象が月別で見ると最も多く、8月末の集計時点で6532品目の値上げが予定されています。中でもビールや炭酸飲料などの酒類や飲料は2835品目と最も多く、平均で15%値上げされます。

都内の酒売り場ではケース売りのビールがうずたかく積まれていて、店では8月下旬からまとめ買いを促そうと、置き場を増設しています。総合ディスカウントストアのMEGAドン・キホーテ大森山王店では、例年9月はビールの売り上げが8月よりも下がる傾向にあるといいます。しかし今年は10月からの値上げを前に買いだめしていく人が多く、9月の売り上げが8月を上回ったということです。駆け込み購入で店を訪れた客からは「もうすぐ値上げするのでビールをたくさん買いに来た。結構家計に響くので、できるだけ取っておけるものはたくさん買っておきたい」などといった声も聞かれました。

さらに日本マクドナルドも半分以上の商品を9月30日から値上げします。看板商品のハンバーガーがこれまでの130円から150円になるなど、およそ6割のメニューが10円から30円高くなります。日本マクドナルドの値上げは3月に続いて今年2回目となります。お客からは「このご時世なのでしょうがないのかなと思う」といった声のほか「マックって安いイメージがあるので、値上がりすると少し入りにくくなるかな」といった意見も聞かれました。

食品の値上げラッシュが続く中、政府は製粉会社に売り渡す輸入小麦の価格を10月以降据え置く方針を示していて、値上げラッシュは10月をピークにいったん落ち着きを見せそうです。

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