梅干し泥棒許さない 地域の青年がパトロール

梅干しの盗難防止でパトロールするJA紀南青年部三栖支部メンバー(29日、和歌山県田辺市中三栖で)

 梅干しの盗難防止のため、JA紀南青年部三栖支部(25人)が29日から、和歌山県田辺市の三栖地域で夜間の警戒パトロールを始めた。来年2月ごろまで続ける。

 農家は収穫した梅を塩漬け、天日干しして「白干し梅」を作り、加工業者などに出荷するまで倉庫に保管している。過去に三栖地域を含む田辺市やみなべ町で窃盗被害が発生しており、支部は2016年から毎年、警戒パトロールをしている。農家も施錠を徹底したり、監視カメラを付けたりしている。

 部員が2人一組で地域内を手分けして車で回り、不審な車や人がいないか確認する。万が一、不審なことがあった場合は警察と連携するという。

 初日は12人の部員が出て、「梅干盗難防止 パトロール中」と書いたステッカーを張った車に分乗し、地域を回った。

 田中朗義支部長(34)は「梅農家が1年間苦労して育てた梅干しが、出荷できる状態になって盗られるといった悔しい思いをすることのないよう、パトロールしたい」と語った。

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