家計にも秋風が… 10月は値上げラッシュ 年内最多6500品目 広島市のスーパーでは

中根 夕希 キャスター
「値上げの秋といわれますが、この秋はおよそ6500品目が値上げするといわれています。広島市南区にある、こちらのスーパーでは、どういった影響があるのでしょうか」

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生鮮スーパーたかもり 伊木 英人 副社長
ー これは、届いたばかりの品物?
「そうです。きょうは9月30日。最後なので、きょうまでは仕入れ値が安い商品。これで2か月くらいはもつと思うので、ここの在庫がなくなるまでは値段が維持できる」

ー 例えば、どういったものが値上がり?
「惣菜で使っている油も非常に値段が上がっていて、3年くらい前だと1缶2000円くらいだったものが、今は6000円近くになっている。それぐらい値上がりがすごくて、パン粉も小麦が今、不足して値段が上がっているので倍近くになっている」

買い物客たち
ー あすからいろんなものが値上げするといわれていますが…
「そうらしいですね。買いだめに来ました」

ー どんなものを?
「ちょっと飲むビールを。値段が上がるとなったら腹が立つ」

「しょうがないと思いつつ、厳しいですね」

ー 買い物で意識していることは?
「なるべく安い物を選んで、そこからメニューを考える」

「子どもたちのおやつが上がるので、おやつだけ買っておこうと思って」

生鮮スーパーたかもり 伊木 英人 副社長
ー 10月1日からこちらのスーパーではどういったものが値上げ?
「メーカーや問屋から『値上げする』と言われているのは酒類とか。すぐにでも価格を上げたいのはやまやまですけど、これまでに仕入れた在庫があるので、旧売価で売りながら、それが売り切れて次の商品が入ってくるときに売価を上げていかないといけない」

「あとは乳製品も値上げの案内を受けている。バターとか、チーズとか、ヨーグルト系も上がったり」

「われわれとしては10月から上がるというより、これまで1年かけてジワジワ上がっているので、それに対して売価に転嫁できていなかったので。全国的なニュースで10月から値上げするとなると、正直、店としては値段を上げやすくなるけど、それにお客さんがついてきてくれるかどうかのバランスが難しい」

帝国データバンクによりますと、原材料価格の高騰や円安の影響も重なり、10月は年内最多6500品目の値上げが予定されています。

ことし1月から12月末までに2万品目を超える商品価格が上がる見通しですが、主な食品分野別の価格動向です。

最も多いのは、▽ハムや冷凍食品など加工食品8530品目で、値上げ率の平均は16%、▽ビールなど酒類や飲料は3814品目で、値上げ率の平均は15%、▽菓子や乳製品も12~13%の値上げとなっています。

気になるのは、広島経済への影響です。ひろぎんホールディングス 経済産業調査部の河野 晋 グループ長は、「食品や光熱費などの値上げで8月の広島市の消費者物価指数は3.3%に上昇。実質賃金は低下しているので消費マインドの低下は懸念される。一方、広島の経済を支える自動車産業には明るい兆しがある。半導体不足が解消されつつあり、マツダ車の生産水準が上がってくる見通しだ」と話しています。

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