ホームテレビ女性アナウンサー・リレーコラム 「秋の気配」渡辺美佳編

こんにちは!広島ホームテレビの渡辺美佳です。

女性アナウンサーのリレーコラム、今回のテーマは「秋の気配」です。

秋は…「芸術の秋」!と言っても、私は描くことが大の苦手なのですが…(汗)そのDNAを継ぐことなく、次男は小さい頃から工作や絵を描くことが大好き!最近はパソコンでのお絵描きにハマっています。

アプリを使って作画

昨今のデジタル技術はなんて素晴らしいんでしょう!そして、全く誰も使い方の説明をしていないのに、使いこなす小5の次男にも驚きます。まさに、物心ついた時からデジタルに囲まれた「z世代」です。

生き物や風景、好きなキャラクター、組み合わせながら創作

そんな子どもたちと一緒に楽しむと言えば…「絵本」!

幼少期は読み聞かせを寝かしつけの日課にしていたので、いろいろな絵本を読みました。特に大好きなのが…ヨシタケシンスケさんの絵本!

特に愛読した『りんごかもしれない』 (ブロンズ新社 2013年)『もう ぬげない』(ブロンズ新社 2015年)

ヨシタケさんデビュー作の『りんごかもしれない』は名作です!何十回と読みましたが、毎度親子で大笑い!あれからりんごを見る度に絵本を思い出し、想像力が豊かになる作品です。

よく読んでいた時期から7~8年経ち、大きくなった中1&小5の息子たちに「覚えてる?」と聞くと、「もちろん!いろんな形のりんごが出てきたり、りんごが大きい滑り台になったりする絵本でしょ!」と。それだけ鮮明に記憶に残るインパクトだったようです。

私「『もう ぬげない』は?」次男「覚えてるよ~。今年も2回は、アレになったし!」と(笑)表紙の挿絵の状態…服をぬぎたいのにぬげない、こどもアルアルのお話で、わざとやって遊ぶこともありました。作品を通じて、日常にもユーモアが広がる絶妙な作品です。

そんな大人も子どもも楽しめる絵本を描くヨシタケシンスケさん初の個展がひろしま美術館で開催中です。その名も『ヨシタケシンスケ展かもしれない』!!

ひろしま美術館『ヨシタケシンスケ展かもしれない』11月20日まで開催中

開催を前に、ヨシタケさんにインタビュー取材させていただきました!もう決まった時からワクワク!

ヨシタケシンスケさんにインタビュー

個展では、原画だけでなく、創作にいたるまでのネタ帳のスケッチも!スケッチは作品のためというより、作家になる前から日課として描いていたそうです。

その数…スケジュール帳80冊、約1万枚!

スケッチの一部を大公開!

広島に着いてからも、広島名物ウニホーレンを食べてのスケッチを…

ウニホーレン?『スティーブ・ウニホーレン』?!

着眼点が、さすがです!(笑)他にも数枚、描きたての広島についてのスケッチがありますので、お見逃しなく!!

そして、ヨシタケさんの世界を見るだけでなく、体感できるものも!

鏡に映る度にいろんな形のりんごに!

「りんごで大人をだまらせよう」ゲーム~!りんごが口に入るとどうなるかは…現地でのお楽しみ♪

ヨシタケさんと奮闘!

なつみちゃんがお母さんにまねっこクイズを繰り返す親子の日常を描いた『なつみはなんにでもなれる』。これを実際に体験できるブースも!

なんのポーズでしょう??

いろんなお題があるのですが、どれもやったことがないものばかりで(笑)表現力が問われます。

正解は…「クラゲ」でした~!

続いて、こちらも私のオススメ作品『このあとどうしちゃおう』。死んだあとはどうなる?不安に思う死後の世界…おじいちゃんが亡くなったあと見つかったノートをきっかけに、死ぬこと、生きることを考えさせられる絵本。

『このあと どうしちゃおう』(ブロンズ新社 2016年)

天国や地獄がどんな世界なのか、自分のことをどうしてほしいか、どうなりたいのか…ユーモアに描きながらも、亡くなった人を偲ぶ気持ちが温かくなり、前向きに生きる気持ちも大きくなる、大人にこそオススメな絵本です。

個展では、その絵本の世界を表した、天国と地獄の世界も体感できます!

『このあとどうしちゃおう』の天国と地獄。どちらも見た目以上の体感!(笑)

地獄のイスには悲鳴をあげるかと思いますが、痛がる大人を子どもが笑う…そこがヨシタケさんの狙いでもあるそうです(笑)

40歳で絵本作家デビューしたヨシタケさんですが、それ以前は造形作家として活躍。大学時代の数々の作品も展示されています。学生時代から想像力の豊かさがわかりますね。

ヨシタケシンスケさん大学時代の造形作品

日常を切り取りながらも、大人の心にも染み入る作品も生み出すヨシタケさん。子ども達が大きくなっても、絵本コーナーに行っては、ヨシタケさんの作品を買い足しています。(手にもっている本が、特に今のお気に入り♪)

私のヨシタケシンスケさん絵本コレクション

『りんごかもしれない』から始まった、ヨシタケさんの「かもしれない」世界。

「かもしれない」というフレーズには、人も社会も、見えてるものが全てではない、見えていない部分もあって成り立っている…そんな思いが込められているそうです。

ヨシタケシンスケさんインタビュー

目の前の出来事を「かもしれない」に置き換えたら、いろんなことが楽しく、心が軽くなることに気づきました。私も日常のスケッチから、始める「かもしれない」(笑)これからもヨシタケ作品に注目です!

会場ところどころにある看板も要チェック!

次回のリレーコラムは、山﨑菜緒アナウンサーです!お楽しみに♪

渡辺美佳アナウンサー(広島ホームテレビアナウンサー)

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