真庭・霜月祭向け もち米刈り取り 実行委と地元児童 新たな祭り模索

稲刈りを行う余野小の児童

 真庭市余野地区の伝統行事「霜月祭(しもつきまつり)」の実行委員会は30日、余野小(同市余野下)の全校児童15人と一緒に、祭りなどで使うもち米の刈り取りを行った。

 霜月祭は毎年12月、大津神社(同所)へ大量の餅を奉納し、餅投げで住民に振る舞うのが習わし。九名(くみょう)と呼ばれる旧家を中心に守ってきたが、過疎・高齢化で継続が困難になり、住民でつくる実行委が余野小や地元の若者に協力を呼び掛け、新たな祭りのスタイルを模索している。

 稲刈りは、児童が5月に田植えをした入江正親さん(70)の田んぼ(4アール)で、学生や地域おこし協力隊員ら地元の若者も参加して行った。児童は、入江さんら実行委の4人から「稲は下から持って刈ろう」「刃物に気をつけて」と助言をもらい、鎌で刈った。5年男子児童(11)は「稲刈りは初めてだけど意外と簡単で面白かった。お祭りも楽しみ」と話した。

 もち米は霜月祭で振る舞う餅やおこわにする予定。稲わらで児童としめ縄を作り、11月の秋祭りまでに大津神社に飾る。入江さんは「地域活動に参加する子どもが増え、地域を盛り上げる若者に育ってくれるとありがたい」と期待していた。

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