西海・江島沖で洋上風力促進 国が区域指定 長崎県内2例目

国が指定した促進区域

 経済産業省と国土交通省は30日、洋上風力発電整備の促進区域に西海市江島沖を指定した。長崎県内では五島市沖に次ぎ2例目。今後、国が事業者の公募手続きを進める。
 県によると、促進区域に指定されたのは江島を囲む約4千ヘクタールの海域。選定された事業者は最大30年間、海域を占有できる。両省は同日、秋田、新潟県沖についても指定しており、全国で7~9例目となった。
 大石賢吾知事は「新たな基幹産業の一つとして、海洋エネルギー関連産業の拠点形成を目指す本県にとって大きなステップアップであり、非常に喜ばしく思う」。杉澤泰彦市長は「今後、持続可能な島の暮らしの実現に向けた政策や、洋上風力関連企業の誘致と地場産業の参入を促す政策を進めたい」などとするコメントをそれぞれ発表した。
 江島沖の指定を巡っては同市の意見を踏まえ、県が洋上風力発電に有力な区域として国に情報提供。「有望な区域」指定を経て、国と県による協議会が地元関係者らから意見を聴取。同協議会が今年5月、漁業操業や船舶航行など海域の先行利用状況に支障を及ぼさないとして促進区域指定に同意した。


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