「いちご一会とちぎ国体」きょう開幕 2万人参加 長崎県勢 続々現地入り

空路で東京に入り、栃木へ向かう相撲の選手たち=羽田空港

 47都道府県から約2万人の選手団が参加する第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」は1日、宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで総合開会式が行われ、11日間にわたる熱戦が始まる。
 国体は国内最大のスポーツの祭典。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年鹿児島、21年三重国体が延期、中止されたため、3年ぶりの開催となる。栃木県開催は1980年の第35回大会以来、42年ぶり。県内各地(セーリングは千葉市開催)で38競技(特別競技の高校野球を含む)を実施する。このうち、水泳、ビーチバレー、体操、弓道は9月中に先行開催された。
 今年の長崎県選手団は大石賢吾知事を団長に、本部役員、監督、選手の総勢385人。32競技75種別(19年茨城国体は34競技88種別)で全国各地の代表と激しい戦いを繰り広げる。
 団体競技で優勝戦線に絡む力があるのは、ソフトボール少年男子、銃剣道成年、バドミントン少年男子。ラグビー少年男子、ボウリング成年男子、スポーツクライミング成年女子、相撲成年なども上位進出が期待できそうだ。個人も昨夏の東京五輪に出場した陸上成年女子の廣中璃梨佳(日本郵政グループ)、カヌー成年男子の水本圭治(チョープロ)をはじめ、陸上、ボート、自転車、レスリング、トライアスロン勢などに優勝を狙える選手がそろっている。
 地元国体から8年目の今大会。前回開催された19年茨城国体は天皇杯(男女総合)で26位と健闘したが、今年は会期前開催競技終了時点の天皇杯成績は最下位に沈んでいる。「チーム長崎」の秋の巻き返しが期待される。

◎3年ぶりの舞台へ士気高める

 3年ぶりに開かれるスポーツの祭典を前に、長崎県の選手団も続々と現地入り。会場の下見や最終調整をして、それぞれが士気を高めている。
 相撲勢は9月30日に空路で東京・羽田空港に入り、レンタカーで開催地の栃木県大田原市へ。総合開会式が行われる1日午前から競技が始まる。少年に出場する小森瞳月(諫早農高)はチーム唯一の3年生。「自分にとって最後の大舞台になると思う。声を出して、そして勝ってチームを引っ張れるように頑張る」と気合を入れていた。
 成年は8大会連続の入賞が懸かる。今年も分厚い層を誇り、髙橋修(長崎鶴洋高職)は「念入りに準備してきた。あとはしっかりやるだけ」と頼もしかった。


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