台風や豪雨、地震の被害をリアルタイムで予測する防災アプリ 「ふくアプリ」リリース

ふくアプリに搭載する「cmap」のイメージ図

 福井新聞社と福井銀行の共同出資による新会社「ふくいのデジタル」は10月1日、スマホアプリ「ふくアプリ」をリリースした。地域共通電子マネーなどの決済関連機能やニュース配信機能がある。目玉となる機能の一つが、自然災害のリアルタイム被害予測情報だ。台風や豪雨、地震にも対応。SNSから被害状況の投稿をまとめる機能もあり、防災・減災に役立つ情報がそろっている。

 台風や豪雨、地震が発生した場合は、被災建物数や被災率を市町ごとに予測し、リアルタイムで地図上に表示する。台風は進路情報や気象データを利用し、上陸前から最大7日先の被害を予測。建物の総数、被災が予測される建物の棟数を示し、被災率を割り出す。

 台風は予報または観測データで最大瞬間風速30m以上の風が発生した場合、豪雨は一定の閾値以上の24時間降水量が観測された場合、1時間ごとに毎正時すぎに被害予測を更新。地震は最大震度5弱以上の揺れが観測された場合、発生から約10分後に更新する。

 また24時間365日、降水状況や風向、風速、天気予報などの気象情報、震度3以上の地震の発生状況を地図上で確認できる。このほか防災気象情報(警戒レベル3~5相当)や避難先情報の表示機能もある。

 注目したいもう一つのコンテンツが、ツイッターなどSNSの投稿などから得られた災害情報だ。投稿された気象や災害、ライフラインに関する画像、映像を表示する。投稿情報は地域ごとにまとまっているので、知りたい地域の災害状況を簡単に確認することができる。

⇒災害時に役立つ「ふくアプリ」取得はこちらから

 このサービスは、あいおいニッセイ同和損害保険(東京都)が運営する「cmap(シーマップ)」によって実現されたが、「ふくアプリ」はcmapと情報提供を受け、同等の機能が搭載された。「ふくいのデジタル」は地域住民に役立つ防災・減災情報の充実を目指して同社と連携合意しており、ふくアプリで得られたデータなどを分析し、今後の新たなコンテンツ開発やニュース速報などでの連携も検討。地域住民が自然災害リスクや防災情報を手軽に把握できるサービスの拡充に取り組む。

 アプリは無料。スマホのアプリストアで「ふくアプリ」と検索し、ダウンロードすれば利用できる。⇒災害時に役立つ「ふくアプリ」取得はこちらから

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