三遊亭円楽さん偲ぶ 小山の中央学園で客員教授も 「人情厚い人だった」

2017年01月24日、特別講座する三遊亭円楽さん=小山市駅東通り2丁目

 人気テレビ番組「笑点」などで、毒舌ながら人情味のあるキャラクターで親しまれた東京都出身の落語家三遊亭円楽(さんゆうてい・えんらく、本名会泰通=あい・やすみち)さんが9月30日、肺がんのため死去した。72歳だった。葬儀は近親者で行う。

 円楽さんは1994年から小山市の学校法人中央学園の客員教授を務め、病に倒れるまで毎月1回、専門学校で福祉医療やアートを学ぶ生徒に「人間関係論」の授業を行ってきた。同学園によると、約4千人が薫陶を受けたという。

 宮杉早苗江(みやすぎさなえ)理事長が「笑点」の収録会場に自ら出向き、就任を依頼したという。「『元気になったらまた行くからね』と手紙をもらったばかり。突然の訃報で信じられない」と嘆き、「テレビでは憎まれ役だったが、江戸っ子らしく人情が厚く、素晴らしい方だった。若い世代にコミュニケーションの大切さをもっと教えてほしかった」と悼んだ。

 同学園の客員教授だった縁で、円楽さんは2004年に同市の「小山評定ふるさと大使」に就き、昨年10月に同市文化センターで寄席を行うなどの活動をしてきた。

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