「ととのう」を求めて… サウナ愛好家 増殖中 時は今 第3次ブーム 男女共用・水着・まきストーブも…

サウナブームが続いています。新たな施設が続々と誕生しています。今回のテーマは、『ととのいました! サウナ愛好家 増殖中!』

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今、サウナは第3次のブームといわれています。

最初のブームは、1964年の東京オリンピックがきっかけとなりました。選手村にサウナ施設が設置されて、フィンランド大使館のバックアップもあって全国的なブームになったのです。

2度目のブームは、1990年代です。健康ランドやスーパー銭湯など温浴施設の設置が増えて、サウナもブームになりました。

そして、今回のブーム。これはテレビ東京のサウナを舞台にした「サ道(さどう)」というドラマが主なきっかけになったようです。このドラマの中で使われた「ととのう」というワードがブームに火をつけました。サ道というのは「サウナの道」という意味です。

こうした第3次ブームは、広島でも今、広がりを見せています。最新サウナ事情を取材しました。

先月、広島市の中心街に「マチサウナ」という施設がオープンしました。

施設の中には、アート作品が置かれ、間接照明で室内が照らされるなど、都会的な内装になっています。

マチサウナ 大田 舞 さん
「男性・女性共用で水着で入れるサウナ特化型の施設となっています。夕方6時以降は、都市部では珍しいと思うんですけど、まきストーブの火を熱源としたサウナを楽しむことができます」

男女共用、水着、まきストーブ…。そのサウナ室を伊東 平 アナウンサーが体験しました。

伊東 平 アナ
「マチサウナのサウナ室『サ室』に入ってきました。蒸気は上にいくので、上と下で熱さが違うんですね。ですので、熱さが苦手な方は低い段でゆっくり温まっていただいて。そして、ガンガン温まりたいという方は、さらにもう一段上に上がると…。熱さが全然、違いますね。室内はかなり落ち着いた雰囲気になっておりまして、目をつぶって、ゆっくりと温まることができます」

サウナ室の楽しみ方は、ただ「入る」だけではありません。

伊東 平 アナ
「サウナ室でたっぷり汗をかくためには、『ロウリュ』がおすすめです。ロウリュというのは、ストーブで温まったサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させることです。これが、本当に気持ちいいんです」

ロウリュをする水には、さまざまなアロマを入れることも可能で、香りを楽しむことができるのも魅力の1つです。

サウナ室で汗をかいた後は、シャワーで汗を流して水風呂へ入るのが、サウナ愛好家のたしなみ。

伊東 平 アナ
「こちら、300リットル前後入る広い水風呂。深さもあるんですよ。わたしがおしりをつくと…、(もぐる)この深さ」

伊東 平 アナ
「サウナ・水風呂の後は、休憩です。実は、この休憩がメインディッシュといわれています。休憩のための水風呂。水風呂のためのサウナ。そして、この3つを3回程度繰り返すことで心も体もゆっくりも休まる。これが、いわゆる『ととのい』です」

「ととのい」…。サウナ室で汗を流して温まり、水風呂で冷えた体温が、休憩することによって元に戻っていく…。この瞬間に訪れる心地よさを「ととのう」と表現します。

その感覚に気づいた多くの人たちが、今、サウナに通っています。

サウナ愛好家「サウナー」のニーズにこたえるため、営業形態を変える施設も出てきています。

「カンデオホテルズ広島八丁堀」は、先月から宿泊客以外がホテル内のサウナ施設を利用できる「日帰りサービス」を始めました。

カンデオホテルズ広島八丁堀 石川 知美さん
「昨今のサウナブームも相まって、本当に多くの方からご要望の声があり、実現することができました。最上階14階にスカイスパがありまして、外の景色をご覧いただきながら、ゆっくり浸かっていただける露天風呂がございます」

スカイスパには、「ととのい」の3要素(サウナ室・水風呂・休憩スペース)が備わっていて、14階からの景色が楽しめる外気浴がサウナーの心を刺激します。

カンデオホテルズ広島八丁堀 石川 知美さん
「朝6時のオープンと同時にお客さまにご来館いただき、夜11時まで多くの方に来ていただいています。年齢層は若い方は大学生から、ご年配の方まで、お仕事帰りの方も…、年齢層も幅広いです」

新しいサウナの楽しみ方を提供する施設もあります。

広島市の本通りにあるサウナ専門施設「サウナ海(かい)」。和を基調としたこの施設は、去年12月、広島で初めてとなる完全個室としてオープンしました。

オープンして1年も経ちませんが、早くも施設の一部をリニューアルしています。

サウナ海 杉本 麻鉱さん
「3階を個室サウナとして残したまま、2階を大衆サウナとしてリニューアルしています。4種類の温度の違う個室をご用意し、新たに水釜を設置しました。3時間、男性のみにはなりますが、くつろいでもらえるスペースです」

4種類のサウナ室は、それぞれ85℃、90℃、100℃、110℃と温度が違います。

サウナ海 杉本 麻鉱さん
「その日の体調や好みにあわせて、好きなサウナを選べるように4種類つくりました」

館内には「私語厳禁」の張り紙も…。

サウナ海 杉本 麻鉱さん
「サウナ入浴には言葉はいらないと思っています。サウナ海としては、人への配慮は自分への親切という思いで私語厳禁にさせてもらっています」

サウナを使って体と心をどう「ととのえる」か。その「ととのえ方」はさらに多様化していきそうです。

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