<レスリング>【2022年世界選手権・レビュー(4)】男子グレコローマン67kg級/優勝選手・表彰式・闘いのあと

 

(2022年9月10~18日、セルビア・ベオグラード)


【男子グレコローマン67kg級・優勝】
マテ・ネメス(Nemes, Mate=セルビア)

 1993年7月21日生まれ、29歳。5歳からレスリングを始め、2008年欧州カデット(現U17)選手権から数多くの国際舞台で闘うが、優勝やメダルとは縁がなく、主要国際大会での初めてのメダルは2013年欧州ジュニア選手権(3位)。2017年に世界選手権出場を果たしたが(11位)、世界のトップ選手とは言い難い存在。同年の世界選手権で双子の兄のビクトル・ネメスが77kg級で優勝し、兄弟で差があった。

 2019年頃から飛躍。欧州大会3位を経て世界選手権でも3位となって東京オリンピックの出場権を獲得。2021年は欧州王者に輝いた。東京オリンピック(13位)のあと休養したが、復帰して今年7月の「ピトラシンスキ国際大会」(ポーランド)で3位。8月の「リュボミール・イワノビッチ・ゲジャ国際大会」(セルビア)で優勝し、その勢いで世界一に輝いた。

 ■マテ・ネメスの話「第1ピリオドは、相手は自分の2倍強かったのかもしれませんが、第2ピリオドは私の方が精神的に強かったと思います。相手は昨年のオリンピックチャンピオンであり、世界チャンピオンだったので、より大きなプレッシャーを感じていたのでしょう。彼の強いグリップから守ることができたので、勝つことができました。観客の声援は私を大いに助けてくれました。第2ピリオドでも、私はあきらめなかった。(欧州チャンピオンにはなっているので)オリンピックで金メダルを獲得すれば、すべての主要大会のメダルを獲得できます」(UWWサイトより)

《1回戦~決勝の成績》resultトーナメント表
決 勝 ○[5-4]Geraei, Mohammad Reza Abdolhami(イラン)
準決勝 ○[5-2]Jafarov, Hasrat(アゼルバイジャン)
3回戦 ○[3-1]Bernatek, Mateusz Lucjan(ポーランド)
2回戦 ○[Tフォール、10-0]Firat, Murat(トルコ)
1回戦 ○[Tフォール、9-0]Ashu(インド)


【表彰式】

[2]Geraei, Mohammad Reza Abdolhami(イラン)
[3]Jafarov, Hasrat(アゼルバイジャン)
[3]Ismailov, Amantur(キルギス)


【決勝・動画】
Nemes, Mate(セルビア)○[5-4]●Geraei, Mohammad Reza Abdolhami(イラン)

 

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