横田早紀江さん「喜び合える日早く」 めぐみさんの58歳誕生日を前に 早期の日朝会談と帰国実現願う

横田めぐみさんの誕生日を前に、取材に応じた(左から)弟の拓也さん、母早紀江さん、飯塚耕一郎さん=1日、川崎市中原区

 北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさん=失踪当時(13)=が今月5日に58歳の誕生日を、15日には拉致被害者5人の帰国から20年を迎える。節目を前に、母早紀江さん(86)=川崎市川崎区=が1日、「めぐみちゃんが元気で『帰ったよ、お母さん』とお父さんのお墓の前で喜び合える日が一日も早く来てほしい」と、早期の日朝会談開催と帰国の実現を願った。

 同市中原区で開かれた「拉致被害者家族を支援するかわさき市民のつどい」で、記者団の取材に応じた。つどいでは、めぐみさんの弟で「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」代表の横田拓也さん、拉致被害者田口八重子さんの長男飯塚耕一郎さん、東アジア情勢に詳しいジャーナリストの西岡省二さんが座談会を開いた。

 かつて、めぐみさんは友だちに囲まれ、楽しい誕生日を過ごしていた。拓也さんは「13歳までで時間が止まってしまった。北朝鮮を許すことはできない」と胸の内を明かした。「家族だんらんだった時代を思うと信じられないし、45年の過酷な時代を北朝鮮で強いられていることは絶対許していいわけがない」と述べた。

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