ウインターカップ県予選特集 バスケットボール男子(2) 2連覇目指し、チームの結束力高まる別府溝部学園 【大分県】

2年連続の全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)出場を目指す別府溝部学園は、昨年の「全国ベスト16」以上の結果を残すことが目標だ。

夏の全国高校総体(インターハイ)の切符はつかめなかったが、その悔しさがエネルギーとなっている。「ディフェンスが甘かった。最後まで集中を切らさないディフェンスを徹底している」(伊藤滋監督)と、県高校総体で見えた守備面の課題を克服すべく強化を図った。攻撃ではシュートの安定感が増し、チーム全体の得点力も上がりつつある。高さ、スピード、得点力と個々が持つ能力を集結し、チームとしての結束も高い。

「堅守速攻」のチームをけん引するのは、ガードでキャプテンの後藤有輝(3年)。スピードのあるペネトレイトを得意とする後藤の緩急のある仕掛けに、バスケットIQの高い大庭涼太郎(2年)による堅実なプレー。フォワードでゲームキャプテンの石橋健人(3年)はリバウンド力が高い。この3人を軸に留学生の高さを生かした攻撃力に加え、全選手がシュート成功率を高めている。「ディフェンスが確実に強くなっているし、変化にも対応できるようになってきた。どのチームに対しても堅実でスキのない試合ができることが目標」と伊藤監督。攻守ともに確実に実力を身に付けた選手たちが再び目指す、高校バスケの集大成。「全国に懸ける思い」がコートで強く表現されたとき、爆発的な強さを見せてくれることだろう。

県予選を突破し、全国16強以上が目標となる

戦力分析

オフェンス力…9点

ディフェンス力…8点

リバウンド力…8点

シュート力…8点

3点シュート力…9点

高さ…8点

(10点満点)

留学生を中心に、高さを武器としたゴール下の支配力は圧倒的だが、伊藤監督は「リバウンドを確実に取れるようにしたい」とさらなる強化を図っている。県高校総体で課題となったディフェンスの甘さも改善され、ディフェンス力が向上した。攻撃では個々の技術が着実に成長していて、3点シュートを含めたシュート成功率が上がっているだけでなく、最後の一秒まで戦い抜くフィジカルの強さも身に付いてきている。

チーム全体で攻守のバランスがとれ、高いレベルで堅実なプレーを展開する。「日頃から積極的にコミュニケーションをとることを意識している」と話すキャプテンの後藤を筆頭に、コート内外から声を掛け合うチームワークの良さも、チームが目指す「局面の粘り強さ」につながりそうだ。

チームの雰囲気は良く、仕上がりも上々

(黒木ゆか)

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