華やかな演し物行列 「大くんち展」向け会場へ

「ながさき大くんち展」の会場に向け、「長崎くんち」の演(だ)し物が一斉に練り歩いた長崎市内。華やかな“パレード”に沿道からは市民が歓声を送った=同市出島町

 諏訪神社(長崎市上西山町)の秋の大祭「長崎くんち」の演(だ)し物などを一斉に展示する「ながさき大くんち展」の開催に向け、踊町17カ町が2日、会場の出島メッセ長崎(同市尾上町)へ曳(ひき)物を運ぼうと同市内を練り歩いた。パレードのような光景に市民や通行人が歓声を送った。
 「大くんち展」は長崎くんちの奉納踊りが新型コロナ禍などの影響で3年連続中止となったことを受け、長崎伝統芸能振興会が主催。今月7~10日、踊町43カ町の演し物などを展示し、講演会などのイベントも予定している。
 17カ町は2日午前11時以降、長崎港松が枝国際ターミナル(同市松が枝町)を次々に出発。出島や県庁の近くを通り約2.5キロをゆっくりと進んだ。華やかな行列に、沿道では手を振ったり撮影したりする人の姿が多く見られた。
 本来なら昨年演し物を披露するはずだった八幡町は「弓矢八幡祝い船」を運んだ。橋本清自治会長(72)は「伝統の灯を消さないためにも実施できてよかった。(大くんち展では)7年に1度しか見られないものがいっぺんに見られるので、各町の特徴に注目してほしい」と話した。

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