ライフル射撃部高校生に支援を 関東や全国大会で活躍の県立伊勢原高、高額備品補充に課題

OBから指導を受ける田中美羽部長(左)=伊勢原市田中の県立伊勢原高校

 神奈川県立伊勢原高校(伊勢原市田中)のライフル射撃部が「神奈川県まなびや基金」を活用した備品購入への支援を呼びかけている。創部以来、全国大会に出場するなど好成績を収めているものの、一式そろえれば100万円を超す備品の補充が課題となっており、顧問の斉藤芙由未教諭は「3年間という限られた時間の中で存分に練習する環境を整えてあげたい」と支援を訴えている。

 同部は2016年の創部以来、関東大会や全国大会にほぼ毎年出場し、今年も女子部員2人が全国大会に出場するなど実績を積み上げてきている一方で、銃やターゲット装置(的)などの備品は費用がかさむため個人でそろえることは難しく、部内備品に頼らざるを得ない状況が続いている。

 3年生15人が引退した現在、部員数14人に対し、備品は的3台(うち1台は公式戦適用外)、銃4丁(うち2丁は廃番)、競技用コート数着(多くが旧式で公式戦では不可)などという状況。部員で使い回すため、3年生の引退前は1日約15人が参加する平日の練習では一度に3人しか撃てず、4時間待った部員が撃てたのは5分だけということもあったという。

 また、週末は市内の県立伊勢原射撃場(同市上粕屋)を使って練習するが、校内に専用練習場はなく、平日は正式な距離が保てず参加人数も限られる物理室を使用している。

© 株式会社神奈川新聞社