地域とともに自然を守る、岩塚製菓株式会社(新潟県長岡市)などが取り組む「自然栽培米」の稲刈りを実施

岩塚製菓株式会社(新潟県長岡市)がJA越後さんとう(新潟県長岡市)、有限会社ファームリンクル(新潟県長岡市)、里山元気ファーム株式会社(新潟県長岡市)と共同で取り組んでいる自然栽培米の稲刈りが3日、長岡市飯塚地区の棚田にて、関係者たちの立ち合いのもと実施された。

自然栽培米を栽培する取り組みは、2017年から行われており、今年で6年目となる。新潟県長岡市に本社を置く岩塚製菓は、地域への社会貢献を積極的に行っており、地域の人と共に自然環境を守っていく取り組みの一環として、自然栽培米のコシヒカリを生産している。

自然栽培米の取り組みは、長岡市飯塚地区の通称「天神谷」と呼ばれている場所で行っている。三方が山で囲まれており、田んぼの面積は約5.5ヘクタール。山からは自然の水が供給され、近隣の田んぼと接しない環境があり、自然栽培を行う上で好条件が揃っている。

自然栽培米の生産においては、ファームリンクルが管理し、田植えから稲刈りまで行う。収穫した自然栽培米は、全量を岩塚製菓が買い取り、里山元気ファームにて販売する。自然栽培米は、農薬や化学肥料を一切使わないため、除草作業などの手間が多くかかることに加え、収量が通常の生産量の半分以下となる。米の生産者にとってはリスクが大きく、難しいとされているが、岩塚製菓をはじめ、関係者たちの協力により実現させている。

この日、稲刈りを行ったファームリンクルの内藤章次(あきよし)代表取締役によると、今年の自然栽培米の出来は、昨年と比較して良い出来だという。内藤代表は、「春先からだいぶ苦労して、何回も除草して、夏場の暑い時期も社員一同が頑張った。やっと実って収穫できるということを、今日はお祝いしたいと思う」と話した。

収穫された自然栽培米は、10月下旬ころから、里山元気ファームの販売所3か所と、インターネット販売により発売開始する予定で、流通する量は、約24俵(約1,440キログラム)程度と限られている。今年の価格はこれから決まるとのことだが、昨年の販売価格は、1.5キログラムで税込1,800円。一般的に流通している米の2倍から3倍程度の価格で流通するとのこと。例年、一部ではまとめ買いをする人がいるなど、人気を集めているという。

有限会社ファームリンクル(新潟県長岡市)の内藤章次(あきよし)代表取締役

自然栽培米の稲刈りを行う様子(新潟県長岡市飯塚地区)

自然栽培米のコシヒカリ

(文・撮影 中林憲司)

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【関連サイト】
岩塚製菓株式会社ホームページ

里山元気ファーム株式会社ホームページ

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