第74回「UMA」

リモートから久しぶりにリアル開催となったFM NACK5の番組審議委員会に行く途中、ラジオから人気番組の『スマイルサミット』。ゲストで話しているのは月刊『ムー』の三上丈晴編集長らしい。特集は“未確認動物~UMA(Unidentified Mysterious Animal)”。“ユーマ”と呼ばれるものだが、この表記は日本の造語らしく、英語で言えば、“Cryptid~クリプティッド”となるらしい。 いわゆるネッシーとか雪男、日本でいえば河童とか世界のトンデモ動物が対象となるUMAな世界だが、このどうでもいいようなとんでもない未確認動物の話題がなぜかとても面白くて仕方なかった。普段だったらバカバカしいと一笑に付して聞きもしない話題の類なのだが、なぜ今こんなに面白く頭の中に響いてくるのだろうとちょっと考えてしまったのだ。きっとあまりにつまらないニュースとかに包まれている日常からちょっと距離を置かせてくれるこのUMAの話がとても心地よかったのだろう。 そしてその面白世界に追い打ちをかけるように月刊『ムー』の三上編集長の話は続き、このUMAの研究に一番エネルギーを費やしているのが、どこであろう、あのイスラエルの諜報機関モサドだというのだから、思わずブレーキペダルに力を入れてしまうところだった。 ずいぶんと長い間、個人的にもお付き合いさせられているあの世界最高の諜報機関であるモサドが、こんなとんでもない未確認動物の調査に力を入れてるだって!! それは驚いて当たり前だろう。 三上さんの解説は続く。モサドはイスラエルの情報機関であり、当然、ユダヤ教という原点の上に成り立っている国家。もちろんこの世界の生命体だけでなく、すべてのものは神が作ったとされている。そんな中で、存在の肯定も否定も、一介の人間が、していいものではない。100%いないと思っても、99%の否定と1%の公平な判断で不明としなければならない宿命にある。それならばその1%は調査の対象にあたり、モサドの捜査対象と化していくのである。これは興味深い話だったというより、驚愕の事実として頭にインプットされてしまった。 さすがモサド。しばしUMAとモサドの関係を今度は自分が調査させてもらえる楽しみを与えてもらったと感謝しているこの何日かであったのだ。

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