再び姿を… 宮島の大鳥居「令和の大修理」 工事用の囲い撤去開始 年末には全貌が…

修理のために長い間、姿を見ることができなかった宮島の大鳥居。囲いの撤去が始まりました。地元では、秋の観光シーズンに向けて期待が高まっています。

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厳島神社の大鳥居はおよそ3年間、囲いに覆われていました。それが、3日午後には屋根の部分が見えるようになっています。

撤去は、1日に始まりました。高さ16メートルの大鳥居の屋根近くのネットが取りはずされていきました。偶然、居合わせた観光客も興味深そうに見物していました。

福岡からの観光客
「何十年も前に1回見たきりなので、ちゃんと見たい。紅葉のころに来たらいいでしょうね」

「令和の大修理」と呼ばれる工事は、3年前、傷み具合の調査から始まりました。

再建から145年以上が経っている9代目の大鳥居は、主柱などが予想以上にシロアリの被害を受けていました。

厳島神社 原島 誠 技師
「工事を進めていくうちにとても傷んだところが分かり、最初の予定より長引いた」

さらに耐震補強工事の工法決定にも時間を要したということです。

慎重に進められた工事の仕上げは、塗装作業。鳥居全体の朱塗りは3回行われたといいます。

ことし9月までに観光客など島を訪れた人の数はおよそ177万人で、去年より6割ほど増えています。

これから紅葉が見ごろとなり、宮島は本格的な秋の観光シーズンを迎えます。来年は、G7広島サミットも開催される予定です。

厳島神社 原島 誠 技師
「鳥居は日本の象徴。海外の方にも見ていただいて、日本にはこんなものがあるとわかってほしい」

延べ1万人の職人の人たちが魂を込めたという令和の大修理。大鳥居は、11月には半分程度まで姿を現し、工事は12月下旬に終了する予定だということです。

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