【パリ共同】国際エネルギー機関(IEA)は3日、2022年の世界の天然ガス需要が前年比0.8%減の4兆710億立方メートルになるとの見通しを発表した。減少は2年ぶり。欧州の需要が1割程度落ち込むのが主因だ。ウクライナ侵攻を機にロシアからの供給が減った欧州で、代わりに石炭や石油を使う動きが進んだことが背景にある。
欧州連合(EU)加盟国は長くロシアにガス供給を依存してきたが、ウクライナ侵攻後は保守点検などを口実に供給量を減らされ、22年のロシアからの輸入量は半分程度になったという。北米の需要は増加し、日本を含むアジア太平洋地域は横ばいの見通しだ。