菅前首相、党内勉強会「今は考えていない」 挙党一致の姿勢を強調

インタビューに答える菅義偉氏=3日、国会内

 菅義偉前首相(衆院2区)は臨時国会召集日の3日、神奈川新聞社の取材に応じた。自身の内閣で打ち出した政策の実現を目指す党内勉強会の立ち上げについて「今は考えていない」と先送りを示唆。「力を合わせて乗り切る時だと思う」などと語り、挙党一致の姿勢を強調した。

 日本経済や岸田文雄内閣への厳しい逆風を踏まえ、菅氏は「円安を逆手にとればインバウンド(訪日客)を復活させていける」などと打開策を列挙。観光の促進に向けては新型コロナウイルス感染症を巡る日本の入国規制を引き「世界と横並びのレベルに緩和すべきだ」などと提案した。

 自民党総裁任期満了に伴う退任から4日で1年を迎えるにあたり「高齢者の医療費負担見直しなど議論が尽くされていた課題についてはやり切った」と自身の内閣の成果を回顧。「(二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す)カーボンニュートラル2050年実現」など打ち出した諸政策については「着実に進んでいる」との認識で、勉強会結成を急がない背景を補足した。

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