厚木の幼児2人車内放置死、神奈川県が10月中に検討委設置へ 児相の対応を調査

神奈川県庁

 神奈川県厚木市内で車内に放置された幼児2人が熱中症で死亡し、母親(22)が保護責任者遺棄致死の罪で起訴された事件で、県は3日、母親の虐待に関する通告を事件前に受理していた児童相談所の対応を調査する外部有識者による検証委員会を今月中に設置する方針を示した。同日の県議会厚生常任委員会に報告した。

 県によると、検証委は母子保健や児童福祉の学識者、弁護士、小児科医らで構成。3回程度の会合を行い、本年度中に報告書を取りまとめる方針だ。

 事件は7月29日に発生し、長男=当時(1)=と長女=同(2)=が死亡した。県の児相は事件の3週間前にも母親が長男を車内に放置していた事案について、県警から通告を受けていた。母子の居住地を管轄する厚木児相がネグレクト(育児放棄)事案として受理したが、母親に電話連絡を試みたのは通告から半月後の事件当日で、電話は不通だったことが判明している。

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