関電不、大阪・中之島にタワー364戸―来秋発売、好立地にアートと環境で訴求

(提供:日刊不動産経済通信)関電不動産開発は約70年の定期借地権を設定した大阪市福島区の新築分譲マンション「シエリアタワー中之島」(364戸)を23年9月に発売する。JR東西線・新福島駅徒歩4分の立地。堂島川北岸の関西電力所有地にZEH基準を満たす地上46階建ての超高層住宅を建てる。徒歩10分圏内の大阪中之島美術館と提携し、入居者の入館料を2年間免除するなどの特典を用意。都心の好立地という大きな強みに加え、「アート」と「省エネ」という独自の切り口で他物件と差別化する。 9月30日に同社の藤野研一社長らが大阪市内で会見し、物件の特徴や中之島の開発方針などを説明した。予定地は関西電力病院西側の駐車場跡で、31年春に開業予定のなにわ筋線の新駅「(仮称)中之島駅」から徒歩4分。建物は経済産業省の「超高層ZEH-M」に採択され、オール電化を採用。販売価格は現時点で未定だが藤野社長は「建築費が高い。定借を付けて価格競争力を高める」と話す。同社は過去7年に定借付きマンションを近畿圏で最多の1378戸供給した実績がある。 施設規模はRC一部S造で制震構造。間取りは1LDK~4LDK、専有面積45・98~168・43㎡。26年2月の竣工、同3月の引き渡しを予定。施工者は大林組。川沿いのため水害対策で電気室は2階に設ける。 中之島4丁目では同社も参画する「未来医療国際拠点」の建設工事が昨夏に始まった。会見で藤野社長は「計画地付近に約0・5haの土地がある。そこでの事業に参画したい」と述べた。さらに「(中之島の)2、3丁目にオフィス、4、6丁目にマンションができてきた。なにわ筋線の新駅が起爆剤となり、今後は中之島5丁目でも開発が進みそうだ」と展望した。

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