前代表監督の中垣内祐一さん、古里福井で大学教授 バレーボール部総監督にも就任「経験伝え貢献」

福井工業大学教授と金井学園バレーボール部総監督に就いた中垣内祐一さん=10月3日、福井県福井市の福井工業大学福井キャンパス

 バレーボールの元日本代表エースで男子代表監督を務めた中垣内祐一さん(54)=福井県立藤島高校出身、福井市=が福井工業大学教授と金井学園バレーボール部総監督に10月1日付で就任した。中垣内さんは、他の学校や地域訪問にも意欲を示し、東京五輪で日本男子を29年ぶりの8強に導くなどした豊富な経験を地元福井に還元する。

 同大が3日発表した。中垣内さんはデータ分析に基づく戦力強化や若手育成に取り組み、成績が低迷していた日本男子の復権に貢献。Vリーグ男子1部の堺を今年6月末に退団後、家業の会社で農業事業に関わっている。

 福井工業大学に常勤し、スポーツ健康科学部スポーツ健康科学科で、指導者や教員などを目指す学生の授業を来年度から受け持つ。バレーボール部総監督として、福井工業大学と附属の福井高校男女、福井中学校女子の4部をサポートする。

 3日に福井新聞などの取材に応じた中垣内さんは「いずれは地元に戻ろうと考えていた。金井学園の職員ではあるが、時間をつくって(他の県立高校など)学外に出かけ、経験を伝えることで福井に貢献したい」と意気込みを語った。

 中垣内祐一さん(なかがいち・ゆういち) 藤島高校、筑波大学を経て、強豪の新日鉄(現堺)入り。日本代表エースとして1992年バルセロナ五輪に出場した。2004年引退。堺監督を経て男子日本代表監督に就き、21年東京五輪で29年ぶりの8強進出に導いた。今年6月末に堺を退団した。福井市。

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