「カレーのまち」でカレー尽くし 多彩なメニュー1時間で完売 エスビー創業者の故郷・松伏町 イベントも

段ボール箱に詰めて大量に商品を購入する客も=1日午前、埼玉県松伏町の県営まつぶし緑の丘公園

 国内初の純国産カレー粉の製造に成功したエスビー食品の創業者山崎峯次郎氏の故郷の埼玉県松伏町では、4年前からカレーを活用したまちおこしに取り組んでいる。今年も町内の飲食店が趣向を凝らしたカレー料理を食べ歩く「松伏ふるさとカレースタンプラリー」を企画。開催初日の1日は県営まつぶし緑の丘公園で、テイクアウト用の個性豊かな逸品を一堂に集めた販売会も行われ、家族連れらでにぎわった。

 山崎氏が日本にカレーやスパイスを普及させたことから、「カレーのまち」として町の認知度向上や町内外に魅力を発信しようと、2019年から同町と同商工会などで構成する「松伏カレーのまち推進会議」が主催。「松伏ふるさとカレースタンプラリー」は、黄色ののぼり旗が目印の「松伏ふるさとカレー登録店舗」で対象商品を購入しスタンプを押印すると抽選で賞品が当たる。町内のカレー商品を提供している店舗を対象に参加店を募集し、そば店やうなぎ店、ラーメン店などの18店舗が登録している。

 この日の販売会には、9店舗が出店し、マフィンやパン、ピザ、ナゲット、焼き飯などを販売した。開始約30分前から並ぶ人もおり、約1時間で用意した全720個が予定時刻を大幅に上回る早さで完売した。ダンボール箱に入れて大量買いする客や全種類のメニューを購入し袋詰めする客も。地元の家族連れは「全店舗を回るのは大変かもしれないけれど、販売会は集結していて助かる。お昼ごはんにしようと思う」、久喜市から訪れた家族連れは「どれもおいしそう」と目を細めていた。

 鈴木勝町長は「町外からも楽しみにして来る人もいて『カレーのまち』として浸透してきたと思う。毎年、出店舗数が増えていて、みんなで町を良くしようという機運が高まっている」と話した。

 「松伏ふるさとカレースタンプラリー」は12月28日まで。スタンプ5店舗以上の応募者全員にドライカレーの素がプレゼントされる。台紙は、登録店舗、同町役場環境経済課、同町商工会で配布のほか、同町のホームページからもダウンロードできる。

 問い合わせは、同町環境経済課(電話048.991.1854)、同町商工会(電話048.992.1771)へ。

© 株式会社埼玉新聞社