埼玉県警・杉戸署、開署120年に 署長は90代目 刑法犯の認知件数、ピーク時より78%減少させた功績

ナンテンの苗木を植える奥冨署長(中央)ら

 埼玉県警杉戸署は1日、開署120周年を祝した記念式典を同署駐車場で開催した。署員や杉戸署警察官友の会など関係者約150人が出席。同署の発展を祈り、災いを防いで福をもたらすナンテンの苗木と、思いやりや博愛の花言葉があるチューリップの球根を国道4号線側の花壇に植樹した。

 同署は、1902年に幸手分署と吉川分署を所管し、署員24人体制で現在のJA埼玉みずほ杉戸中央支店の地に開署。26年に分署制が廃止され署に昇格したのち、52年に現在の清地第二児童公園の地に移転。54年には現在の杉戸町と宮代町が管轄区域となり、81年に杉戸署警察官友の会を結成した翌年、現在地に移転した。

 式典では、90代目となる奥冨真吾署長が「環境の変化が著しい時代の中、管内の犯罪や交通事故の抑止に向けさらなる一歩を踏み出し、杉戸署の歴史と伝統のバトンを引き継いでいくことを誓う」とあいさつ。来賓として出席した県警本部の岩根忠総務部長は「同署は、昨年の刑法犯認知件数を360件に抑えることができ、ピーク時の2001年の1632件に比べ78%減少させた。署員の努力や関係者のご支援によるところが大きい」とたたえ、一層の発展に期待を寄せた。

 その後、昨年結成40周年を迎えた友の会と会員に対し、日頃の活動支援に感謝を込め感謝状を贈呈。閉会に当たり昨年度入署した地域課の杉浦由茉巡査(24)と岩崎力丸巡査(24)が決意表明し、「一日も早く仕事を覚え、県民の皆さんに安心安全を届けられるよう精進していきたい」と誓った。

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