125人死亡のインドネシアサッカー事故、出口ドアが閉まっていたのは警備担当の過失か

日本人選手がゴールした試合が大荒れになり、多数の死傷者が出る大惨事になった。悲劇的な事件が起きたのは、インドネシア1部リーグのアレマ対ペルセバヤ・スラバヤ戦。

試合は山本奨の決勝ゴールでアウェイのペルセバヤが2-3で勝利した(アレマの山口廉史も途中出場)。

『Bola』などによれば、ホームで最大のライバル相手に23年ぶりの敗戦を喫したアレマのサポーターはそれを受け入れられなかったという。

敗戦直後に3000人ほどがピッチ上に侵入してパトカーを燃やすなど大暴れすると警察当局や警備員と衝突したとのこと。

【動画】山本の決勝ゴールと試合直後の暴動シーン

当局側から催涙弾が発射されるとサポーターたちはパニックに陥り、出口に殺到したことで押し倒されるなどしたようだ。

この混乱で120人以上が死亡。地元保健当局者は「120人以上が亡くなった。カオス、密集、踏みつけ、窒息で死亡した」と述べている。

『kompas』によれば、サポーターたちが催涙ガスから逃げようとした際、スタジアムの出口ドアは多くがロックされていたという。その結果、サポーターはもみくちゃになり、多くの死者を出した要因になったと疑われている。

インドネシアサッカー協会懲戒委員会(PSSI)の調査によると、出口が閉まっていたのはアレマの警備担当者の責任だったとのこと。

スタジアムのマネージャーは鍵をマッチコミッティーであるアレマの会長に渡したというが、会長は鍵を持つ権限を持っているのは警備員や警備担当だと述べたそう。

PSSIから聞き取りを受けた警備担当らは「出口ドアを開けた」と答えたというが、実際は閉まっていた。

PSSIの担当者は、過失があったとしており、スタジアムのビデオには人々が助けを求めるもドアが閉まっている様子も確認できるという。

アレマは警察からの試合チケット数の制限や試合開始時刻の助言を無視していたとも伝えられている。一方の警察もFIFAが禁じている催涙ガスを使用した問題を問われている。

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