なぎなた、沖縄が13年ぶり総合優勝 成年女子試合、安次嶺・上地・上村は接戦制し5位入賞

 【栃木国体取材班】第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」第4日は4日、栃木県など各地で行われた。なぎなたの成年女子試合で沖縄代表(上村奈央=沖縄尚学高付属中教、上地星菜=琉球銀行、安次嶺心=鹿屋体育大)は準々決勝で敗れたものの、5~6位決定戦に勝利し、5位入賞を決めた。同競技では少年女子が演技で優勝、試合で準優勝した。成年女子も演技で7位入賞を果たし、沖縄は総合成績で73点を挙げ、2009年の新潟国体以来、13年ぶりに総合優勝を飾った。

 頂点にはたどり着けなかったが、なぎなた成年女子試合に出場した安次嶺心(鹿屋体育大4年)、上地星菜(琉球銀行職員)、上村奈央(沖縄尚学高付属中教員)は充実した表情を見せた。準々決勝で東京に敗北したものの、その後の順位決定戦で高知と香川を破り5位となった。栄野川里美監督は「チームがうまくまとまっていって得られた5位入賞だ。素晴らしい」とたたえた。

 東京との試合は1―2で惜敗。先鋒(せんぽう)の安次嶺が判定で負けたが、続く上地がスネと面を取って勝った。だが大将の上村が面を一本取られ敗退が決まった。

 どちらが勝ってもおかしくない互角の戦いで、3人の中に悔しさがこみ上げた。「何としても5位になる」と切り替え、これまでの成果を全て出すつもりで順位戦に挑んだ。

 高知との試合では3人とも相手を圧倒した。安次嶺と上村は二本先取、上地は一本を取り完勝。香川との5位決定戦は全員が延長までもつれる接戦を展開した。安次嶺と上地がそれぞれ一本を決め勝利を呼び寄せると、大将の上村は判定まで持ちこみ最後は粘り勝った。

 栄野川監督は「試合を重ねながら調子が上がっていくのが分かった」と、大会を通じた3人の成長を実感した。

 (砂川博範)

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