久保田酒造(本社福井県坂井市丸岡町、久保田直邦社長)はスパークリング梅酒「梅すぱ」をアルミ缶で販売しようと、ふるさと納税制度を利用したクラウドファンディング(CF)で資金を募っている。これまでガラス瓶による販売のみだったため、軽量化により観光客らが手軽に購入できるようにする。
同社は瓶商品のみを販売してきたが「重くて持ち帰るのが大変」などと購入をためらう声があったほか、傷が付いたガラス瓶はリサイクルが困難なこともあり、アルミ缶での販売を企画した。
アルミ缶化するのは、複数のコンクールで受賞歴がある「梅すぱ」。青梅ではなく完熟させた梅を日本酒に漬けており、香り高くさっぱりとした後味が特徴で、原料の梅や米、水など県産にこだわった。資金はラベルのデザインやアルミ缶の充填委託、試作品作成などに充てる。2023年春をめどに発売する予定で、久保田社長は「重さは瓶に比べて半分以下。今後は日本酒の缶販売が増えるとみており、好評であれば他商品のアルミ缶化も検討したい」と話している。
寄付はCFサイト「レディーフォー」から。目標金額は100万円で、10月31日まで。福井県へのふるさと納税として扱われ、寄付金のうち2千円を超える部分は住民税のおおむね2割を上限に、所得税と合わせて全額が原則控除・還付される。