【静岡豪雨】「黙って何もしないで待っていたわけではない」自衛隊への“要請遅れ”で質問相次ぐ 県、静岡市の計画不備を指摘ー静岡県議会

10月5日に始まった静岡県議会の常任委員会は、台風15号に対する県の対応について審議しました。議員からは「要請が遅れた」と指摘される自衛隊派遣についての質問が相次ぎました。

<河原崎聖静岡県議>

「25日に(派遣要請が)できなかった理由がいまいち分からない」

5日の危機管理くらし環境委員会では、実に4人もの議員から台風15号での自衛隊災害派遣要請についての質問が相次ぎました。

<静岡県 危機管理部 杉山隆通危機報道官>

「本県はただ黙って何もしないで待っていたわけではありません。担当レベルでは静岡市とも状況を確認し、自衛隊に対して派遣要請をするべきかどうか電話でやり取りしていました」

災害時の自衛隊派遣要請は、人命救助に関わる「緊急性」と自衛隊以外にはできないという「非代替性」を満たすのが原則です。今回、大規模な断水の発生から2日間、派遣要請をしなかった理由について、県は給水車が対応していたため「すぐに生命の危険が生じる状況ではなかった」と説明。その後、断水の長期化が見込まれ、命に関わると判断したため、静岡市を促して要請したと答えました。

<静岡県 危機管理部 黒田健嗣危機管理監>

「長期的に水道が止まるのか、数日で回復するのかという情報がなかなか入ってこなかった」

県は、断水の長期化が見通せなかったのは静岡市の対応計画に不備があるとして、市と連携しながら確認したいと説明しました。

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