国立がん研究センター病院部長逮捕 神奈川県警、医療システム導入で収賄容疑

神奈川県警本部

 国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)への医療関連システムの導入を巡り、契約締結に有利になるよう業者に便宜を図った見返りにタブレット端末など(計97万円相当)を受け取ったとして、神奈川県警捜査2課と藤沢北署などは5日、収賄の疑いで、同病院放射線技術部長の男(56)=埼玉県上尾市=を逮捕した。

 合わせて同日、贈賄の疑いで、医療関連システム開発会社「メディカルクリエイト」(広島市南区)前社長の男(65)=同市西区=も逮捕した。県警は2人の認否を明らかにしていない。同病院の職員は「みなし公務員」にあたる。

 県警は同日、藤沢北署に特別捜査本部を設置。病院部長の男が前社長の男に対し、他にも複数の便宜を図っていたとみて全容解明を進める。

 病院部長の男の逮捕容疑は、昨年3月22日ごろ、同病院の放射線医療機器の調達に関し、同社の保守管理システムがこの医療機器に採用されるよう便宜を図り、前社長の男から謝礼としてタブレット端末複数台やワイヤレスイヤホンなどを受け取った、としている。

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