「品川区長選挙2022 投票マッチング」利用者の結果を分析! 最も重視された政策は?多く利用した年代は?

10月2日に投開票が行われた品川区長選挙は当選者がいないという異例の選挙となりました。再選挙については別の記事で取り上げていますので、ぜひご覧ください。さて、選挙ドットコムは公益社団法人東京青年会議所品川区委員会(JCI東京品川区委員会)と共同で、自分の考えがどの候補者に近いかを調べられる「品川区長選挙2022 投票マッチング」を9月27日にリリースし、約3,500人の方にご利用いただきました。

今回、選挙ドットコムは10月3日時点での利用状況を集計し、投票マッチング利用者の年代別の割合や利用者が重視していた政策などを取りまとめ、結果を分析しました。

利用者の性別、年代別の割合は?

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まず利用者の性別を調べてみると「男性」が46.4%、「女性」が45.9%でした。「その他」が0.2%、「回答しない」を選択した人は7.4%でした。

次に、利用者の年代を調べてみると30代が全体の33.3%と最も多くなりました。40代が27.1%、18歳~29歳が17.3%と続く結果となり、30代以下が全体の5割以上、40代以下で見ると全体の7割以上を占めることになります。

利用者の投票頻度や支持政党は?

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投票頻度については、「必ず投票に行っている」が85.9%と、いつも投票している層が多く利用していることがわかります。「たまに投票に行く」は12.4%、「投票に行っていない」は1.7%でした。

また、普段支持している政党を聞く設問で最も多かった回答は「支持する政党はない」で72.4%にのぼりました。今回の投票マッチングは、いつも投票に行っている若い世代の無党派層に多く利用されたといえます。

利用者が重視していた政策は?どの候補者に多くマッチした?

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投票マッチングでは、20の設問のテーマから重視する項目を3つ選ぶ設問があります。トップの項目は「育児に関する助成金の条件」となりました。次いで2位の「コロナウイルスの感染拡大防止か経済回復措置か」はトップと差がほとんどありませんでした。3位は「給食費の無償化」、4位は「羽田空港新飛行ルートについて」となり、5位には「オンライン教育の導入」が続きました。

全体を見渡すと「教育」に関する項目が上位に入っており、若い世代ならではの結果になったと受け止めています。また、品川は商店街が約100か所もある商業の街であり、コロナウイルスの感染対策か経済回復かについても関心の高さがうかがえます。併せて、いわゆる「羽田新ルート」と呼ばれる飛行ルートの問題についても関心が高かったです。

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利用者がマッチした候補者の割合は、森沢恭子氏が36.2%、少し離れて石田秀男氏が23.7%、村川浩一氏が22.9%、その後に大西光広氏が7.6%、西本貴子氏が5.3%、山本康行氏が4.3%という結果になりました。

重視する項目に男女差はある?

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最後にクロス集計の結果を紹介します。利用者が重視する項目に男女で違いがあるかを比較しました。1位~3位で順位に違いはありますが、男女ともに「コロナウイルスの感染拡大防止か経済回復措置か」「育児に関する助成金の条件」、「給食費の無償化」が入りました。

また、男性においては「行政の外部委託について」が6位に入っており、行政の効率化やコスト削減への注目度がうかがえます。女性においては「『路上喫煙禁止・地域美化推進地区』や指定喫煙場所について」が8位に入っており、男性より関心が高いと言えるでしょう。

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羽田空港新飛行ルートを維持すべきかどうかの設問について、「反対」と「やや反対」の合計は41.6%となり、「賛成」と「やや賛成」を合計した27.6%を14ポイント上回りました。羽田新ルートは増加するインバウンド(訪日客)への対応である一方で、騒音問題や事故を含めるリスクも懸念されており、今後も注目をされるイシューの一つと言えそうです。

性別や地域、年代によって重視している政策や考え方が異なることは珍しくありません。自分の考え方はどの候補者の政策に近いのか、各候補者がどのような考えを持っているのかを知るために、ぜひ投票マッチングを利用してみてください。

品川区長選挙2022投票マッチング

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