春日部駅の東口周辺にぎわい、和菓子店には鮮やか新商品登場 盛り上げているのは児童の“絵画”街に活気

作品をモチーフに創作した和菓子

 児童が描いた絵画で街ににぎわいを演出しようと、埼玉県春日部市立幸松小学校(同市八丁目、加賀谷徳之校長)は14日まで、春日部駅東口周辺の商店や公共施設など24カ所で作品を展示する「街角子どもギャラリー」を開催している。

 作品展示を通じて街づくりに関わろうと同校が今年初めて企画した。児童から作品を展示したい商店や施設などを募集。教員や保護者、子どもが、地域に展示を働きかけ実現した。

 展示会場は、駅東口地域の飲食店や病院、金融機関、自動車販売店などさまざま。各会場で、1~6年生の作品1点をそれぞれ展示している。

 駅東口近くの和菓子店青柳本店では、同校2年栗原優凛さんの作品「魔法のもりにカマキリがあらわれた!」を展示。カマキリと子どもたちが森の中で楽しそうに戯れる愛らしい作品だ。

 店舗周辺はブロンズ像が点在し、文化、芸術で街づくりに取り組んでいる。同店は「これも何かの縁」と、栗原さんの作品をモチーフに新しい和菓子を開発。彩り鮮やかな餡(あん)に、カマキリを乗せた草色の皮で包んだ和菓子を創作した。

 店の代表小川晴美さんは「家族や子どもたちが来店してくれる。カマキリのカラーを基に、中の餡にはカラフルな魔法の森をイメージした」と菓子職人が和菓子を考案した経緯に触れた。栗原さんも「お客さんには絵を見て楽しんでほしい。私の絵からお菓子を作ってくれるなんてとてもうれしい」と喜んでいる。

 企画の運営に当たった同校図工担当の梁洋子教諭は「地域の皆さんの協力のおかげ。地域を美術館にとの思い。子どもの作品を身近で感じ、潤いのある街になってほしい」と話している。

店に展示している幸松小栗原優凛さんの作品を紹介する和菓子青柳本店の小川晴美さん

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