果樹生産農家を育成 南島原市「トレーニングファーム」入所式 1期生が決意

第1期生2人(前列中央)の入所を喜ぶ関係者=南島原市、南島原果樹フロンティア協議会研修所

 長崎県南島原市の果樹生産者の人材育成や、産地拡大を図ろうと、市独自の果樹農業研修事業(トレーニングファーム)が始動した。研修に先立ち、第1期生の入所式などが3日、同市有家町の南島原果樹フロンティア協議会研修所(有家蒲河地区高齢者研修センター)であり、就農と農業技術習得への決意を新たにした。
 市、県、果樹生産団体などが今年3月に創設した果樹振興団体「南島原果樹フロンティア協議会」が実施し、同市深江町出身の本田峻平さん(32)と、熊本県芦北町出身の百田貴大さん(35)が入所した。
 式には関係者約20人が出席。松本政博市長が「2年間という研修でしっかり技術と知識を習得し、立派な果樹生産者として自立してほしい」と激励。2人に入所証明書と記念品を授与した。
 本田さんは「新規参入の厳しさはあるが、昨今の栽培技術の向上やIT技術導入で作業効率化や経営改善ができるはず。農業を通して農村の過疎や耕作放棄地の問題にも目を向け、少しでも地域振興や問題改善につながれば」と抱負を語った。 


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