森本家3代の絵画一堂に 仙台・島川美術館 一関ゆかり、写実を追求

森本草介氏の「燦」(1994年)

 日本の写実絵画をリードしてきた岩手県一関市ゆかりの洋画家森本草介氏(1937~2015年)ら親子3代の絵画を集めた秋の特別展「森本仁平・草介・純 三代展~写実で描く~」が、仙台市青葉区の島川美術館で開かれている。親子3代の作品がそろって展示されるのは全国で初めて。11月6日まで。

 会場には絵画、彫刻、陶器、ガラスの約170点が並び、このうち森本家3代の絵画は同館初展示となる20点を含む45点ある。それぞれの思想で写実を追求した画風を見比べられる貴重な機会となる。
 草介氏は仁平氏の長男として朝鮮(現韓国)で出生。終戦時に家族で母の実家がある岩手県一関町(現一関市)に移り、約5年間暮らした。東京芸術大で油絵を学び、一時抽象画を描いたが、静物や花、風景を写実的に描くようになる。1979年に理想のモデルに出会い、裸婦など女性像に力を入れ独自の画風を確立した。
 仁平氏(1911~2004年)は石川県出身。東京美術学校卒業後、美術教師として活動。終戦後、一関に身を寄せた。丹念な描写で静寂さに満ちた風景画を描いた。

 草介氏の息子の純氏は70年、東京生まれ。埼玉県在住。武蔵野美術大日本画学科卒。色彩を重要視し、1作品のために100種類の色を作ることもあるという。そそとした女性を繊細に描くため寡作で知られ、まとまった数の作品展示は珍しいという。
 太田勇館長は「展示は所蔵者や遺族の協力で実現した。三者三様ながらいずれも繊細な写実絵画を描く。写実の神髄に触れる絶好の機会」と話している。
 開館時間は午前10時~午後5時。火曜休館。入場料は一般1200円、高校生500円、小・中学生300円。連絡先は同美術館022(214)7080。

仁平氏の「畑の農夫」(1984年)
純氏の「遠い風」(2017年)

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