「地域の足」節目祝う 高岡乗り合いタクシー10年

 宮崎市高岡町を走る乗り合いタクシー「高岡きずな号」が運行開始から10年を迎えた。高岡地区農村環境改善センターで1日に行われた記念式典には、関係者ら約100人が出席。町内に定着しつつある「地域の足」の節目を祝った。
 高岡きずな号は、市内最初の乗り合いタクシーとして、高岡地区乗合タクシー運行協議会(前田律雄会長)が運行を開始。70歳以上の高齢者らを対象に、自宅と町中心部のスーパーや病院など29カ所を結ぶ。昨年度末までに、延べ約3万3千人が利用している。
 式典では、運行に尽力してきた3個人と、運行を委託する「宮崎第一交通」を表彰=写真。高岡きずな号を千回以上利用した外山ヒデ子(84)、富田英美子(91)さんに記念品が贈られた。
 買い物や通院で、週4回ほど利用するという外山さんは「足が悪く家族も近くにいないので、自宅までの送迎は本当に助かる。今では生活に欠かせない存在」。前田会長(74)は「要望のある日曜日運行も視野に入れるなど、より利便性を高めていきたい」と話していた。

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