山際氏の辞任や更迭求める声 参院本会議で野党から相次ぐ

山際大志郎経済再生担当相(資料写真)

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点が相次いで判明している山際大志郎経済再生担当相(衆院神奈川18区)について、7日の参院本会議の代表質問で、山際氏の辞任を求める声が野党側から相次いだ。岸田文雄首相には任命責任を問うとともに山際氏を更迭するよう求める声が上がったが、首相は「(山際氏が)自らの責任で丁寧に説明を尽くす必要がある」と従来の答弁を繰り返し、更迭を拒否した。

 国民民主党の舟山康江氏は「(山際氏は)『資料がなく確認できない』とすっとぼけて、逃げられないと分かると『記憶がよみがえってきた』など、人ごとのように追認する姿勢で大臣が務まるのか」と追及。これに対し、山際氏は「総合経済対策の取りまとめなどしっかり取り組んでいくことで閣僚としての責任を果たす」と述べ、辞任を否定した。

 また山際氏は、7月の参院選の応援演説で「野党の人から来る話は何一つ聞かない」と述べたことについて、「撤回の上、あらためておわびする。今後、発言については慎重を期し、丁寧に発信していく」と発言を撤回して謝罪した。

 共産党の小池晃書記局長は「首相の任命責任が厳しく問われる。更迭すべき」と要求。立憲民主党の石垣のり子氏は山際氏と教団との関係で「まだ明らかになっていない接点があるとの情報も聞いている」とし、「新しい接点が判明した場合、首相にさらに重大な任命責任が生じる」と指摘した。

 一方、岸田首相は自らの任命責任には直接答えず、山際氏の更迭に関しても「引き続き政治家として自らの責任で丁寧に説明を尽くす必要がある」と述べるにとどめた。

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