モデルが涼しい表情でタイトスカートのポケットにワインボトルを差し込んだ「自然に酒瓶が入るスカート」の写真が注目を集めている。ポケットがついていなかったり小さすぎたりする”女性服のポケット問題”に応えた、収納力に優れる巨大ポケットを紹介する商品写真で、その機能にツイッター上の酒豪たちも「1本多く買える」と盛り上がった。
話題になったのは、アパレルブランド「CINEMATIQ」が発売した「ギャザータイトスカート」の写真。モデルが着たスカートの腰ポケットに、酒瓶が無理なく収まっている。
一般的なスカートでは考えられない収納力のカギは、500ミリリットルのペットボトルも問題ない横約20センチ、縦約30センチの「マジカルポケット」。ブランドを運営する株式会社Alyo社長の元鈴木さんは、「ネットの酒豪のみなさんの反応が熱くて(笑)」と喜び、「酒瓶が入ったら他のものも入るという主張をしたかった」と、ユニークな写真の意図を明かした。撮影では”映え”を意識し300ミリリットルのスパークリングワインを使用した。
ポケットに入った瓶の形が外から分かりにくいことも注目され、「全然目立たなくてすごい」「目が錯覚起こしてる感じ」と驚くコメントも寄せられた。一般的にタイトスカートは体の輪郭が目立ちやすいが、お尻や腰の体形をカバーするために生地を多く寄せるギャザーを前後や側面に配置した結果、体のラインだけでなく酒瓶までも隠してしまったという。
2017年頃に生まれた「マジカルポケット」は同ブランドのすべてのスカートやワンピースにつけられている目玉機能。開発当時、男性服には長財布が入るほど大きなポケットが付いているのに対し、女性服はポケットが小さかったり、ついていなかったりと機能が劣ることが問題視されていた。元鈴木さんは「女性(服)らしいシルエットでしかできないことをやろう」と、大きく広がるフレアスカートのシルエットを生かし、大量に物が入るポケットを生み出した。
「おむつは3枚くらい入ります」「オタ活でライブに行かれる方にも重宝されます。ペンライトが何本も入る。グッズのタオルもポケットから出していた」と、マジカルポケットはさまざまな場面で活躍している。子育て中の元鈴木さんは、片側に哺乳瓶、反対側にお湯入りの魔法瓶を入れたこともあったという。
同ブランドの服にはポケットをつけるだけでなく「背中ジッパーは使わない」という特徴もある。元鈴木さんは「(背中にファスナーがなければ)女性が1人で着られる。巨大なポケットがあれば長財布を入れて身一つでお出かけできる。そういうことが女性の自立を少しでも後押しできるという信念の元で作っているので自由を感じていただけたら」とこだわりを話した。
(よろず~ニュース・今井 佳奈)