女性客「身内に不幸が」…でも詳しく聞くと返事曖昧 直感で通報した銀行員ら詐欺阻止 粘り強く客説得

(左から)三菱UFJ信託銀行浦和支店の杉本香織さんと古川絵理さん、三菱UFJ銀行浦和支店の飯田薫さんと木田圭亮さん、浦和署の近藤佑一署長=さいたま市浦和区

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして、埼玉県警浦和署は、三菱UFJ銀行浦和支店と三菱UFJ信託銀行浦和支店の職員にそれぞれ感謝状を贈った。感謝状を受け取ったのは、三菱UFJ銀行浦和支店の木田圭亮さんと飯田薫さん、三菱UFJ信託銀行浦和支店の杉本香織さんと古川絵理さんの4人。

 三菱UFJ銀行浦和支店では8月24日、来店した高齢男性が「息子が株で失敗した」と、1700万円を口座から引き出す旨を申し立てたことから詐欺を疑い、飯田さんらが中心に説得を行い被害を防いだ。また三菱UFJ信託銀行浦和支店では同月26日、来店した高齢女性が「身内に不幸があった」と100万円を引き出そうとしたことから窓口で対応した古川さんが詳しい事情を聞くと、回答が曖昧だったことから詐欺を疑い被害を防いだ。いずれも迅速なホットライン通報で警察官との連携が取れたことが未然に詐欺を防ぐことにつながり、古川さんは「今後も自分たちだけでなく、警察官の方々とチームとして粘り強く説得してお客さまの財産を守りたい」と力を込めた。

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