女優のケイト・ブランシェット(53)が、キャリア初期に受けた厳しい批判が、自身を俳優として成長させたと明かしている。アカデミー賞を2度受賞しているケイトは、駆け出しの頃に撮影現場で遭遇したいくつもの状況は過酷だったものの、その残酷なまでに正直なやり取りには敬意を抱くようになったという。
英版ハーパーズ・バザー誌最新号にケイトはこう語っている。
「よく人々は、右や左、上や下、正しいとか正しくないとか、良いとか悪いとかについて話している。私はそのような言葉で考えない。アートはグレーゾーンに存在するのよ」
「今なら人事部に文句を言いに行けるようなことを言われたこともあるけど、キャリアの初期に言われたそのような会話が、私をより良い俳優にさせた」
「お互いに本音を話すことが大切」
またケイトは、自分の「真実」を表現しようとする現代人の強迫観念にも困惑していると明かし、誰かの「視点」と「真実」の違いを理解することが重要であるという。
「演劇学校でやる練習があるんだけど、登場人物が自分について言うことを全部書き出して、次に他の登場人物が自分について言うことを全部書き出すの」
「よく対位法的となって、矛盾するような両者の間には、ある見解の真実がある」
「どうしても言いたくないフレーズのひとつに『私の真実』というのがあるわ」
「だって『真実』は『真実』でしょう?」
「『私の視点』ならまだしも、『私の真実』って何なのかしらね」
一方、演技のプロセスについて「脚本を手に取って、自分が演じているところを想像できたら、それを置いて他の人にやらせるべき。それを作る過程も、最終的にはそれを見る経験も薄っぺらくなってしまうから」「自分のコンフォートゾーンの外にいる方がずっと面白いわ」と語った。
(BANG Media International/よろず~ニュース)