【静岡豪雨】「正直言ってもう倒産寸前…」静岡・山あいの観光地 客の減少に困った 道路復旧も“悪いイメージ”がひとり歩き

三連休の最終日、台風15号の影響は静岡市葵区の梅ヶ島などに思わぬ形で出ていました。書き入れ時の紅葉シーズンを控え、温泉施設などは「道は通れるし、営業もしています」と必死に呼びかけています。

静岡市葵区の山間部・梅ヶ島地区にある温泉やキャンプを楽しめる黄金の湯です。

<客とのやり取り>

「本日営業しております。土砂崩れの場所一カ所ありますけど、普通車でしたらこれますので大丈夫です」

3連休最終日の10月10日、「営業はしているのか?」と確認する電話が相次ぎました。

<黄金の湯 小松原明浩統括マネージャー>

「一番多い問い合わせが、道が通ってますか?営業されていますか?その言葉の中には被害があって営業できていないんじゃないか、ここまで来れないんじゃないかって思っていられる方が多い」

静岡市葵区の山間部では土砂崩れなどの複数の被害がありました。梅ヶ島地区に続く道路も一部が崩落しましたが、数日で復旧し、普通車の通行はすぐに可能になりました。

しかし、「山間部=台風被害」という悪いイメージが一人歩きして、旅行客の足は遠のいているといいます。

<黄金の湯 小松原明浩統括マネージャー>

「(入場者が去年の)大体3割程度。多い時でも5割を超えることはないですね。いや正直言ってもう倒産寸前です」

この施設では、9月末の台風以降、入場者が激減。2021年の同じ時期に比べて、3割ほどにまで落ち込んでいるといいます。こうした状況は黄金の湯に限りません。梅ヶ島に向かう多くの旅行客が休憩所として利用する施設も…。

<真富士の里 見城しげ子さん>

「なかなかお客さんが少なく、遠のいてます。山の方なので、どうしても土砂が崩れたりするとお客さんも遠のいているのかなって」

静岡市葵区の山間部、いわゆる「オクシズ」の紅葉の見頃は11月上旬。各施設が例年以上にイベントを準備して、観光客の訪れを待っているということです。

<真富士の里 見城しげ子さん>

「道は大丈夫ですので是非とも皆さんに来ていただければ有難い。真富士の里も温泉の方たちも本当に助かると思います。いらしてください」

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