【タープのハトメ修理レポ】長年愛用したポリコットンタープが破損しちゃった! 取れたハトメをDIYで直してみた

筆者撮影(2017年グループキャンプにて)

キャンプ歴が長くなればなるほど、キャンプギアの破損は付き物。5年間愛用してきたポリコットンタープのハトメが取れてしまったので、自己責任の元、自分で修理してみることにしました! 今回はハトメ修理の際に使用したパーツや手順を細かく紹介します。

キャンプライフにテントやタープの破損は付き物! キャンプギアを大事に使いたい

自然を相手にしながら楽しむキャンプ。雨や風にさらされながら、快適なスペース作りのために頑張ってくれているのがテントやタープなどのキャンプギアです。

雨風の中では、思っている以上にロープやポール、縫い目やハトメ部分に負荷がかかっています

もちろん設置の仕方でギアにかかる負荷を軽減できますが、やっぱり長年蓄積した負荷はいつかギアの破損につながることも。キャンプ歴が長くなればなるほど、キャンプギアの破損は避けて通れないと思います。

補修不可な破損の場合、あきらめて新しいギアを購入することになりますが、ちょっとした破損であれば、パーツを交換したり修理をすることで引き続き使用できます

お気に入りのキャンプギアは、長く大切に使っていきたいですよね。

「ハトメが取れちゃった!」5年間の使用でついにハトメが限界に

今回の記事の肝となるハトメの破損。5年間愛用していたあるギアのハトメが限界を迎えました……。

5m×5mの大型タープの『チーズタープ』を愛用中

筆者撮影

筆者愛用のタープは、DOD(ディーオーディー)『チーズタープ』です。

2017年に購入したものなので、もう5年も前なんですね。

当時はまだブランド名が「DOPPELGANGER OUTDOOR」だった頃です。

筆者撮影(2017年グループキャンプにて)

『チーズタープ』は5m×5mの大型スクエアタープで、写真の通りとても大きなタープです。

カラーはベージュですが、素材がポリコットンなのでしっかり日影ができます。

これだけ大きいので、グループキャンプでも大活躍でしたし、テントを過保護張りしてもリビングスペースを取ることができ、我が家のキャンプでは欠かせないギアでした。

しかし、大型タープ故にロープで張っている箇所のハトメにはかなりの負荷がかかっていました

大雨や強風などの悪天候にも何度も耐えてくれましたが、ついにメインポールを挿している箇所のハトメが限界を迎えてしまったのです……。

各メーカーの修理受付が第一選択! 保証期間外でも有償で修理は可能

破損の状況などによっては、各メーカーで修理対応してくれる場合があります

メーカーによっては、保証期間であれば無料で修理してくれるギアもありますので、まずはメーカーに問い合わせることをおすすめします。

保証期間が過ぎてしまっている場合でも有償で修理してもらえるパターンも多いので、修理を検討する場合はメーカー修理を第一選択にすることを推奨します

メーカー修理のメリットは、確実に直って手元に戻ってくるとこです。対してデメリットは、問い合わせから受付、修理、手元に戻ってくるまでに時間がかかることです。スムーズに進んでも2週間、遅いと1か月以上待たないといけないようです。

筆者は早急な修理が必要なため、自己責任で自己修理を選択

我が家のキャンプギアの中で、一軍中の一軍の『チーズタープ』。次のキャンプも迫っているため、「1ヶ月も待っていられない!」と、自己責任で修理をすることにしました。

大事なことなので何度でも言いますが、自己修理は自己責任です

うまく作業できる自信のない方や修理に失敗したら困るという方は、やめておきましょう。

破損個所を細かくチェック! 生地が裂けてしまっている場合は補強が必要

筆者撮影

まずは、ハトメが取れてしまった箇所を細かくチェックしていきましょう。

元来のハトメ取り付け時より布地が裂けている

筆者撮影

ハトメが付いていたであろう穴から横に広く布地が裂けてしまっていますね。

この裂けにより、ハトメより穴が大きくなり、外れてしまったようです。

筆者撮影

裂け目の端から端までの寸法は28mm。

筆者撮影

外れたハトメを当ててみると、裂け目がハトメの外径より大きく飛び出しています。

同じサイズのハトメを打っただけでは、またすぐ外れてしまいそうな気がします。

ハトメの大きさを計測 内径と外径が重要

筆者撮影

『チーズタープ』についていたハトメの寸法をチェックします。

外径は20mm、内径は8mmですね。ハトメの素材は、色からみて真鍮だと思います。

Amazonで同じサイズのハトメを探しましたがまったく同じサイズのものは見つかりませんでした。

内径が8mmだと、外径はもっと小さいものばかりでした。

ただ、外径は20mmより小さくしたくないので、内径を少し大きい12mmで探したところ、外径23mmのものが見つかりました。

ちなみに内径が大きすぎるとポールに挿した時にガタつかないか心配だったので、内径12mmが限界の大きさかなと思います。

ハトメと打ち具のセットを購入! 届いたハトメのセットをチェック

筆者撮影

Amazonで購入したセットをチェックしていきましょう。

購入したのは、内径12mmの両面ハトメとパンチ(打ち具)のセットです。アルミ10組と真鍮5組のハトメが入っているので、補修したいテントに合わせて素材も選べます。

打ち具は、筆者が購入したパンチタイプと、手でグッと握って打ち付けるプライヤータイプとあります。

筆者の場合、打ち付ける生地に厚みがありハンマーでしっかり打ち付けたかったのでパンチタイプにしました。

とは言っても、どちらも素材の厚みの上限は同じなので、自分が使いやすいタイプを選んでください。

筆者撮影

ハトメを打つためには前もって布に穴を開けないといけないのですが、穴あけ用のポンチと下敷きも付属しています(写真右上)。

このセットを購入すれば、他に必要な道具はハンマーのみで、すぐ補修作業に入ることができます。

新しいハトメを打つ前に、避けた部分を補強! ひと手間で強度アップ

先ほど記述した通り、ハトメが外れた箇所はタープの生地が裂けてしまっていました。

一度裂けた布地はそこからさらに裂けやすい状態になっているので、このままではまたハトメも外れてしまうし、裂けも広がってしまいます。

そこで、当て布をして補強することにしました

ハトメを打つにも布地は厚い方が安定するので、さらなる補強になりそうです。

補強に使用する布には厚手で丈夫な素材帆布をチョイス

筆者撮影

以前、キャンプギアの収納バックを作ったときのあまりの帆布があったので、それを補強用の当て布に使用することにしました。

余り布なのでタープ本体の色と全然合っていないのですが、タープを建てたら基本的には見えない場所なので、気にせず使っていきます!

見た目を気にする方は、タープの色と合うものを準備してください。

筆者撮影

縫う箇所は布地が厚くなっているので、使用するミシン糸もミシン針も、厚地用を使用してください。

普通地用では糸も切れてしまうし、下手したらミシン針も曲がってしまいますので注意が必要です。

筆者撮影

裂けていた箇所をすべて覆うように、四方をしっかりと縫い付けました。

筆者撮影

裏から見るとこんな感じ。

ナイロンテープがほつれそうになっていたので、テープももう一度ミシンでたたき付け直しました。

これで補強完了です。

ナイロンテープのたたき付けミシン目があまりきれいではないですが、見えない場所なので!気にせず進めます!

今回はポリコットンのタープなので縫い目はそのままですが、ポリエステルのタープの場合は、裏から縫い目にシームシーラーを塗った方が良いと思います。

いよいよハトメ打ち! ハンマーで打ち付け

いよいよハトメを打っていきましょう! 手順を詳しく説明していきます。

必ず、土台は硬くて頑丈なところで作業してください。

① まずはハトメを打つ場所に穴を開ける

布地補強なしでハトメを打ち直すだけの場合は、すでに穴が開いているのでこの作業は必要ありません。

今回は、補強用の当て布をしたので、当て布に穴を開けます。

筆者撮影

穴あけポンチ用の下敷きを敷き、その上にタープを乗せます。

筆者撮影

穴を開けたい場所にポンチを当てます。

今回は、もともと穴が開いていた場所に合わせました。

筆者撮影

ポンチを垂直に立てて頭部をまんべんなくたたきます。

穴が開けば完了ですが、うまく開かなかった場合はハサミで切ってしまって大丈夫です。

筆者撮影

穴が開きました。

② ハトメをセッティングする

筆者撮影

打ち具を、凹部を下にして置きます。

筆者撮影

ハトメを置きます。

筆者撮影

穴を開けたタープ本体をハトメに差し込みます。

タープは裏面が上になるように置いてください。

筆者撮影

その上にリングを置きます。

リングの裏表に注意してくださいね。

筆者撮影

つるつるしている方が表で、打った後見える方です。

筆者撮影

溝がある方は裏。タープ本体に接地する面です。

③ ハンマーでハトメ打ち付け

打ち具を閉じたら、あとはハンマーでカンカン打ち付けます。

使用方法には「木づち又はプラスチックハンマーで」と書かれているのですが、我が家にはなかったのでペグハンマーで。

木づち又はプラスチックハンマーがある方は、そちらを使用してください。

軽くカンカンするだけでしっかり打ち付けられました。

④ 完成!

筆者撮影

完成です。

思った以上に簡単に打ち付けができました!

筆者撮影

裏から見るとこんな感じ。

しっかり取り付けられていますね。

筆者撮影

元のハトメと比較してみます。

外径が3mm大きくなっているのでひと回り大きくなった感じはしますが、大差はないですよね?

あとは、内径の穴の大きさの違いがどう使用に影響が出るかですが、こればっかりは実際に使ってみないとわかりませんね。

ただ、ピン張りできればしっかり固定できると思うので、あまり影響はないかと思います。

短期間×安価に修理が完了 自己責任なので自信のない方はメーカー修理を!

筆者撮影

ハトメパンチセットを注文した日から3日で修理が完了。かかった費用も、ハトメパンチセットの約1,200円のみです。

作業自体はとても簡単なので、しっかり説明書を読めば簡単にハトメを打つことができると思います。

ただ、うまくハトメが打てなかったり、修理後の強度が保てるかは保証できませんので、完璧な修理を希望する方は、多少時間や費用がかかってもメーカーに修理を依頼しましょう

愛着のあるギアは、補修・修理しながら大切に使っていけるといいですね。

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