コロナ禍の祭りとは? 札幌・琴似神社の歴史と人間ドラマを見つめる

HBC北海道放送で10月16日に「ダイドーグループ 日本の祭り『鍬持つ武士の神輿照る~屯田兵と琴似神社例祭~』」(午後4:00、北海道ローカル)が放送する。秋の大祭を控え、コロナ禍に揺れる北海道・札幌の琴似神社を取材。祭りを通して浮かび上がるさまざまな人間ドラマを見つめる。ナレーターは同局の堰八紗也佳アナウンサー、田村英一氏。

明治8年、最初の屯田兵が入植した札幌の琴似地区。ロシアからの防衛と北海道の開拓を担った彼らは、どこから、なぜ渡って来たのか。江戸から明治にかけての混乱期を懸命に生き抜いた彼らが、心のよりどころとして建てた琴似神社。まつられたのは故郷の殿様だった。

毎年9月に行われる琴似神社の例祭は、今年もコロナ禍に揺れた。しかも、宮司まで感染。「コロナ禍の祭りとは?」「神社の役目とは?」と自問自答を繰り返す中、宮司が取った行動とは? そして、氏子たちが激論の末に出した答えは、神輿(みこし)と山車(だし)を境内に展示すること。露店も渡御もない祭りだが、琴似神社の神輿は3年ぶりに日の光に輝いた。

「屯田兵の語り部」の男性が流した涙、先人に感謝を伝える音頭と舞踊。さらに、西南戦争に出征した屯田兵の意外な史実――。開拓の歴史を振り返り、祭りに込められた先人の思い、そして、今を生きる町のドラマを伝える。

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