『ディスカバー・クイーン THE BOOK』発売記念、サンプラザ中野くん&東郷かおる子(元『ミュージック・ライフ』編集長)によるトーク&サイン会開催!

__NHK\-FMで2021年4月から1年にわたり放送されていた人気番組『ディスカバー・クイーン』が書籍化。『ディスカバー・クイーン THE BOOK』として9月16日にシンコーミュージック・エンタテイメントより刊行され、音楽の専門家とクイーン・ファンの有名人たちが「クイーンとはなんぞや?」をとことん語り尽くした一冊となった。
本書の発売を記念して、さる9月24日に芳林堂書店高田馬場店にてメイン・パーソナリティを務めたサンプラザ中野くんとゲストでも登場した東郷かおる子(元『ミュージック・ライフ』編集長)との対談が実現した。__

東郷かおる子(以下、東郷):

東郷かおる子です。ミュージシャンでもありクイーンのファンでもあるサンプラザ中野くんがメイン・パーソナリティを務めるラジオ番組をまとめた本が出ました。今日出たばかりなので皆さんはまだ読まれてない方も多いと思いますが。

サンプラザ中野くん(以下、中野くん):

まさか、本になるとは思わずにやっていまして…、この本こんなに分厚いんですけど、面白いのですぐ読めます。──私はまだ読み切ってませんが(笑)。

東郷:

私は全部を読み切るのに結構時間がかかりました。自分のところだけはスラスラ読めたんですけど、他の皆さんの重箱の隅をつつくみたいなところ、なんですかあれは。

中野くん:

あれはなんていうんでしょうか、クイーン好きの方は知的レベルが高いというか、こだわりが激しくて。それを語っていただいたので、重箱の隅になってますね(笑)。本の表紙は日本を代表する漫画家の浦沢直樹さんにお願いしました。プロの漫画家になる前はギタリストとしてロックバンドをやっていて、クイーンもファンだし──ということで。今、世界中で「浦沢直樹展」が行なわれていて、例えばパリのルーヴル美術館で展覧会をやって…といった活動をなさっています。

東郷:

というように、微に入り細に入り…の対談相手の方ばかりなので、皆さん、私のページのところでホッと息をつけます(笑)。

中野くん:

いやいや、東郷さんはクイーンを日本でメジャーにした、世界中にアピールした方ですから。クイーンの“東洋の母”と言っても過言ではないと思います。

東郷:

(笑)おかげさまで、色々なクイーン関係のメディアに出演させていただいたんですけど、そんな時にされる質問で困るのが、<東郷さんにとってクイーンとは何だったんですか?>。それで答えを色々考えて、これは私が本心からそう思っていることがあったいい答えが<青春を共にしたバンド>。

中野くん:

その言葉も、この本の中にいただいております!

東郷:

本人たちはどう思っているか分からないですけど、私がしょっちゅうフラフラとメンバーの前に現れてた──というのは記憶にあると思うんですね、ブライアン・メイにもそう言われましたから。20代〜30代、『ミュージック・ライフ』で仕事をしていた頃って人間が一番成長しなければいけない時期じゃないですか。

中野くん:

そうですね、ものすごい葛藤もあるし、そのぶん得るものもあって。

東郷:

崖っぷちだけども頑張らなきゃならない時期。だから<青春を共にしたバンド>というのはいいかな、と。

中野くん:

共にした〜というのがいいですよね。世界のクイーンと。

東郷:

勝手に、言ってますけど(笑)。

ここでクイーンが初めて表紙になった1974年12月号、初来日後表紙を飾った1975年6月号の『ミュージック・ライフ』誌が紹介され、当時のクイーンの勢いの凄さが語られた。

東郷:

中野くんはクイーンに出会う前はどんなミュージシャンが好きだったんですか?

中野くん:

さだまさしさん、かぐや姫さん、吉田拓郎さん、泉谷しげるさん──、日本語の歌が好きだったので、英語で知ってたのはビートルズくらい。ロックには疎かったんです。

東郷:

それがまたなぜロックに行っちゃったの?

中野くん:

クイーンを聴くに至ったのは、高校の時文通をしていた女の子の手紙の中に、<クイーンって素敵よね>と書いてあったから。とりあえず<そうだね、素敵だね>と返事を出して、すぐに友達に<クイーンって何?>って尋ねたら<知らないのかよ!>ってバカにされて。結局彼が<もう結構聴いたから>というクイーンのアルバムを譲ってもらって、初めて聴いたんですよ。

東郷:

それは何ていうアルバム?

中野くん:

『オペラ座の夜』だったんです!

東郷:

クイーン初体験でいきなり『オペラ座の夜』。

中野くん:

音が右から左から来て、ナンダコレは! というステレオ体験、人の声がいっぱい聞こえて、

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