地元愛あふれる音楽家 ラッパーのCLVTZさん(27歳)

CLVTZ(クラッツ)=大阪市在住。小中学校は野球部、高校はテニス部。部活後にダンス教室と忙しい毎日を送っていた

 大阪を拠点に活動している和歌山県すさみ町出身のラッパー(音楽家)。本名は尾﨑一成(おざき・いっせい)。8月に「日常」と「Summer in WAKAYAMA」と題した5曲入りミニアルバムを2枚リリース。今月には富士山に登った時に作ったシングル「富士山」を出す予定だ。

 歌詞やメロディーは散歩中や入浴中に頭に浮かび、その都度書き留めたり、録音したりしている。これまで約50曲を世に出しているが、未発表曲も約50曲ある。

 すさみ町や白浜町など、地元の美しい海や滝で撮影したミュージックビデオを使用した「Future Me」などは動画サイトで放映している。

 母親がダンス教室を開いている影響で、幼い頃からヒップホップなどのダンス曲に親しんで育った。中学生の時に日本のラップに興味を持ち、手に入る音楽は全て聴いていたが、自分がラッパーになるという発想はなかった。

 高校卒業前、公務員を目指して専門学校へ進学しようと考えていたところ、母親の助言で「自分が本当になりたいものを探そう」と大阪の大学へ進学。夜の駅前に集まった若者たちがラップをしている姿が目に入り、声をかけて仲間に入り歌い始めた。

 大学卒業後、ラッパーとしての収入だけで生活していくのは厳しいと就職。会社員生活を続け、転職も経験した。しかし「このままでは僕の目指す人間像ではない」と再び会社を辞め、現在はラッパーとして生活している。

 地元には頻繁に帰ってきて幼なじみと遊んでいる。趣味はアニメ鑑賞、キャンプなど。「音楽で成功して大金持ちになって、友達みんなで住める一軒家をすさみ町に建てたい」と夢を語る。

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