キッズデザイン賞に都内動物園

子どもの安全や成長に役立つ優れたサービスなどを表彰するキッズデザイン賞の奨励賞に板橋区の動物園が選ばれました。子どもの好奇心や感性を育む仕組みが詰まった動物園です。

大手企業や銀行に加え、全国の自治体などでつくるNPO法人が手掛ける「キッズデザイン賞」では、子どもの成長をサポートする優れたサービスを表彰しています。
今回、「子どもたちの創造性と未来をひらくデザイン」という観点で奨励賞を受賞したのが、板橋区が運営する区立こども動物園です。

今回、こども動物園が高く評価されたのが、環境に関する教育と動物との触れ合いを両立させている点です。子どもたちに地域への愛着をもってもらおうと、様々な取り組みを行っています。

環境に関する学習を重視しているこども動物園では、リニューアルオープンしたおととしに導入した、芝草を屋根に敷き詰める「草屋根」によって建物の温度が一定に調整され、冷暖房の使用頻度が抑えられるということです。子どもだけでなく、一緒に来園した親たちにとっても、省エネルギー策への関心を高めるきっかけとなっています。

そして環境に関する教育に加え、この動物園が重視しているのが「ほんものの体験」です。
餌やりをはじめ、直接動物たちと触れ合えるだけでなく、動物園のスタッフの仕事を経験できるプログラムも実施しています。

プログラムの対象は区内の小学3年生から中学3年生までで、登録すると学校の放課後や休日に来園者への接客や動物の飼育を1度だけでなく継続して体験できます。2022年8月時点で165人が登録する中、月に2、3回参加しているという「熟練のスタッフ」も存在します。

子どもたちの感性や好奇心を養おうと、様々な取り組みを続ける動物園は、地域への愛着が生まれる場所になっているようです。

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