<札幌アーカイブス1922-2022>㊱人口100万人超 政令市へ移行(1972年4月1日)

▽1972年4月1日夕刊1面=「決意新た、記念式典*指定都市 札幌 スタート*”北方圏の拠点に”市長あいさつ」

 札幌市は一日、新しい歩みを始めた。マチづくりが始まって百余年、市制をしいてちょうど五十年。オリンピック・シティーの札幌は、この日を期して川崎、福岡両市とともに政令指定都市の仲間入りをし、いよいよ『十大都市時代』がスタートした。この日、三市はそろって指定都市施行を記念する式典をあげ、それぞれメッセージを交換、喜びをわかち合った。

 札幌市はこの日、川崎、福岡両市とともに政令指定都市に移行した。夕刊1面は、式典で万歳する市民や、事務引き継ぎを終え、握手を交わす板垣武四札幌市長と堂垣内尚弘道知事の写真を掲載。札幌は市制施行50年の節目に「新しい歩みを始めた」と伝えた。

 札幌の人口は1970年10月、100万人を突破。式典で板垣市長は「日本を代表する中核都市のひとつとして、わが国の発展に貢献する責務を負わされた」とあいさつした。華やかな表舞台の陰で、区役所は大変な混雑ぶり。「いつまで待たすのだっ!」などと市民の怒声が飛び交った。

 人口はその後、197万人まで増加し、横浜、大阪、名古屋に次いで4番目の規模を誇る市となった。しかし、政令指定都市移行50周年の今年、1月1日現在の人口が初めて減少に転じた。今後は超高齢化社会へと向かう見通しだ。 ◇

 紙面の一部を加工しています。

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