岡山県内私立高 総定員5620人 23年度募集、3年ぶり増加

選抜1期入試で筆記試験に臨む受験生=2022年1月、就実高

 岡山県私学協会は13日、県内私立高校の2023年度募集定員を発表した。全23校の総定員は前年度比70人増の5620人で、3年ぶりに増加に転じた。来春の県内の中学校卒業見込み者が今春に続いて増加となったことも踏まえ、山陽学園が50人、美作が20人をいずれも普通科で増やす。

 来春の中学校卒業見込み者数は前年度比60人増の1万7223人。協会によると、山陽学園は20年度に男女共学化してから入学希望者が増加傾向にあり、美作は同じ津山市内にある作陽(作陽学園に改称予定)が23年度に倉敷市へ移転することも定員増の背景にある。

 一方、県内の中学校卒業見込み者数は24年春に再び減少するとみられ、残る21校では長期的な少子化の流れなどを考慮して定員を据え置いた。

 特色を打ち出すため、7校がコースの新設や改編などを行う。関西はITビジネス科に「ビジネス・アドバンス」「アスリート」、EIエンジニア科に「Eシステム・ICTクリエイター」「アスリート」、倉敷翠松は普通科に「創学」、おかやま山陽は普通科に「総合進学」「ビューティ」「IT」の各コースを新たに設ける。

 試験は21校が共通日程で行い、選抜1期(学校で名称は異なる)は来年1月26日。うち12校は27日も続ける。選抜2期は18校が2月20日に予定する。川崎医科大付属と吉備高原学園の2校は独自日程で行う。インターネットによる出願は前年度と同じく20校で受け付ける。

 22年度の選抜1期には同一校での併願受験を含めて延べ2万8120人が出願し、平均競争率は5.19倍だった。

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