香川照之がバッティングセンターでホームランを打つ姿 記憶をなくしたエキストラ役 「宮松と山下」予告

11月18日から劇場公開される、香川照之の単独主演作品「宮松と山下」の、90秒予告が公開された。

予告は、「ヤー!」と大声をあげたエキストラ俳優の香川照之演じる宮松が、勇ましく相手の侍に刀を振りかざすも、斬り返されるところから始まる。「エキストラだけで食べていける人なんていないよ」と切なく話す宮松。ある時は刀で斬られ、ある時は弓で射られ、ある時は銃弾に倒れるエキストラの宮松が映し出されるなか、一緒にタクシーの運転手をしていたという谷(尾美としのり)が現れたことから、宮松の日常がゆがみ始める。

そして、「12年前」の文字とともに笑顔でタバコを吸いながら振り向く宮松の姿が映し出され、「お兄ちゃん、いつもここで吸ってたな」とつぶやく妹の藍(中越典子)や、「お兄さんといえば日本酒だったじゃないですか」と語る藍の夫の健一郎(津田寛治)の登場から、謎に包まれていた宮松の過去が徐々に明らかになっていく。「どこで何をしていたのか」「どれが本当の彼なのか」という言葉とともに描き出されるのは、宮松がバッティングセンターでホームランを打つ姿、同僚らしき人物と乾杯する姿、ちょんまげ姿でラーメンを食べる姿。最後は、「昨日までの自分を失ったら何を演じたら良いのだろう」という意味深な言葉で締められている。

「宮松と山下」は、エキストラ役者として生きる男・宮松を主人公とした作品。端役専門のエキストラ役者の宮松は、つつましく静かな日々を送っていた。そんな宮松だが、実は過去の記憶がなかった。どこで何をしていたのか、自分が何者だったのかなどをなにも思い出せない中、宮松は毎日数ページだけ渡される「主人公ではない人生」を演じ続けるのだった。数多くのCMや教育番組「ピタゴラスイッチ」を手掛けてきた東京藝術大学名誉教授の佐藤雅彦、NHKでドラマ演出を行ってきた関友太郎、多岐にわたりメディアデザインを手掛ける平瀬謙太朗の、監督集団「5月」の3人が監督を務める。

【作品情報】
宮松と山下
2022年11月18日(金)、新宿武蔵野館、渋谷シネクイント、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー
配給:ビターズ・エンド
©2022『宮松と山下』製作委員会

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