横浜「海辺の散歩道」23年春ごろ供用へ 台風被害も伝承

整備が進む遊歩道=横浜市金沢区

 2019年9月の台風15号で被災した横浜市金沢区の福浦地区護岸の「海辺の散歩道」が、来年春に再生する。台風被害や復興を記した銘板なども設置される。今月6日の市会決算第一特別委員会で、市港湾局の中野裕也局長が福島直子氏(公明党)の質問に答えた。

 遊歩道にはバリアフリートイレや休憩機能を備えた管理棟のほか、護岸上部に転落防止柵や照明灯、救命用浮輪などの安全施設の整備を進め、来年春ごろの供用開始を目指している。歴史的な台風被害と復興に取り組む地元の産業団地関係者を後世に伝えていくため、銘板なども設ける予定。

 護岸の背後には約200台収容できる駐車場を設置。民間事業者に委託などし、運営する駐車場の使用料収入で遊歩道や周辺の巡回清掃などの費用に充てていくという。

 被災した同区福浦・幸浦地区では20年度に消波ブロック、護岸のかさ上げを実施、21年度には防潮堤が完成し、「3重の防護ライン」が完成。本年度は護岸上部に延長約1キロ、幅約5メートルの遊歩道を整備している。

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