九州・柳川を舞台に、死や消失を受けて喪失感にとらわれた人々の心の揺れ動きを描く 「柳川」予告

九州・柳川を舞台にしたチャン・リュル監督の最新作「柳川」の、予告映像が公開された。

公開された予告映像では、美しくもはかなげな音楽とともに、夜の静かな柳川の街が冒頭に映し出される。物語の中心人物である兄弟のドンとチュン、ヒロインのチュアン、そして兄弟が宿泊する宿の家主である男の姿が映し出される。身近な者の早すぎる死や、突然の消失を経験している4人。そんな4人が、心の奥底にしまいこんだ喪失感を埋め合わせるかのうように、宿や店内で語り合う姿が切り取られ、さまざまな表情をみせる柳川の街に流れる穏やかな時間が捉えられている。チャン・リュル監督の「福岡」に出演している女優の山本由貴が、ナレーションをつとめている。

「柳川」は、柳川を舞台に、死や消失を受けて喪失感にとらわれた人々の心の揺れ動きを描いた作品。自分が不治の病であることを知ったドンは、兄のチュンを柳川への旅に誘う。20年ほど前、チュンの恋人だったチュアンは、ある日突然姿を消してしまったが、今は柳川で暮らしているという。2人は、柳川でついにチュアンと再会する。韓国や中国で活動する中国出身の監督で、「キムチを売る女」「春の夢」などの監督作があるチャン・リュル監督がメガホンを取る。「福岡」に続き、日本を舞台にした第2弾作品となる。ニー・ニー、チャン・ルーイー、シン・バイチン、池松壮亮が出演する。

チャン・リュル監督のコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【チャン・リュル監督 コメント】
12月に『柳川』が日本公開を迎えます。監督として、喜ばしくもあり、緊張もしています。柳川で撮影した映画をついに日本の皆さんに届けられると思うと嬉しい反面、この作品で描いた愛が皆さんに受け入れられるか緊張してもいるのです。皆さんの感想を待つしかないですね。気に入ってもらえることを願っています。

柳川は美しい水郷であり、映画に登場する美しい中国人女性も柳川といいます。柳川という娘が柳川という街にやって来て、物語と愛が水路のように流れていくのです。

【作品情報】
柳川
2022年12月30日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
12月16日(金)よりKBCシネマにて福岡先行公開
配給:Foggy/イハフィルムズ

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